阿見死体遺棄 首絞められ窒息死か 長女の頭部に外傷、殺人で捜査 茨城県警

茨城県阿見町の民家で長女の遺体を冷凍庫に遺棄したとして、母親で無職、女(75)が死体遺棄容疑で逮捕された事件で、県警は26日、司法解剖の結果、長女の死因は頸部(けいぶ)圧迫による窒息死と推定されると発表した。頭部には鈍器で殴られたような痕もあった。県警は首を絞められ殺害された可能性があるとみて、殺人事件として捜査するとともに、女が何らかの事情を知っているとみて調べている。 県警によると、女は「20年前くらいに遺体を冷凍庫に入れた」と供述しており、長女は当時30歳前後だったとみられる。 司法解剖の結果、長女の喉には圧迫された痕があり、頭頂部と左側頭部の2カ所には鈍器のような硬いもので殴られた痕があった。県警は長女が首を絞められて殺害された後、遺体が冷凍庫に隠された可能性があるとみて調べている。遺体の状況から、死後数日から数週間後に冷凍庫に入れられたとみられる。 女は今月23日、親族に付き添われて県警牛久署を訪れ「自宅の冷凍庫に長女の遺体を保管している」と申告。同署で確認したところ、自宅1階台所の冷凍庫(幅95センチ、高さ85センチ、奥行き60センチ)の中から長女の遺体が見つかり、25日に逮捕された。 遺体は冷凍庫内で正座して前かがみになったような姿勢だった。上半身はTシャツ、下半身は下着姿だった。体の上には毛布や植物がかけられ、一緒に複数の脱臭剤も入っていた。女は「家中に臭いが充満したので、冷凍庫を購入して、その中に長女の遺体を入れた」という趣旨の供述をしている。 女は遺体を遺棄した当時、夫と義母と3人暮らしだった。夫が今月亡くなり、親族が女の自宅を訪れた際、冷凍庫に遺体を保管していることが発覚したという。義母も数年前に亡くなっており、県警は動機や長女が殺害された経緯などについて慎重に捜査を進める。 県警は26日、死体遺棄容疑で女を水戸地検土浦支部に送致した。女は同日午前9時過ぎ、留置先の牛久署で、長袖トレーナーにマスク姿で、目線を下げ一礼をしてから移送車両に乗り込んだ。

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