「いつからでもやり直せる」…元組長、聖書に救われ自立支える理事長に 熊本市のアパートの一室で「オリーブの家」 身を寄せる元受刑者が漏らした「孤独」【シリーズ・「孤」を生きる】

「ハレルヤ! おはようございます。新しい朝が与えられています。今日を生かされていることに感謝します」 刑務所の出所者らが一時身を寄せる「自立準備ホーム」が熊本市西区にある。古いアパートを借り上げた「オリーブの家」。運営するNPO法人の理事長、青木康正さん(77)は毎朝、LINE(ライン)で「今朝の聖句」を入所者らに送るのが日課だ。 「主の名を呼び求める者はみな救われる─」。青木さんは心配事があるとき、苦難に立ち向かうとき、喜びに満ちあふれたとき、聖書の言葉をかみしめる。 青木さんは暴力団の元組長で、複数回服役した。しかし聖書と出合い、救われたという。聖書には無数にマーカーが引かれ、ぼろぼろ。青木さんはにこやかに話す。「人はいつからでもやり直しができる。こんな私が変われたのだから」 刑務所の出所者らが一時身を寄せる自立準備ホーム「オリーブの家」(熊本市西区)には7人が暮らす。精神疾患や知的障害のある人が多く、退所後に継続して支援するため併設したグループホームには13人が入居する。

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