ドイツ、ハマス構成員とみられる3人を逮捕 ユダヤ系施設など攻撃計画の疑い

ドイツ検察は1日、イスラム組織ハマスのメンバーとみられる3人を、ドイツ国内のイスラエルやユダヤ人関連施設への攻撃を計画した疑いで逮捕したと発表した。ハマスは、3人との関係を否定している。 逮捕されたのは、ドイツ国籍の男性2人と、レバノン生まれの男性1人。3人は今夏以降に銃器や弾薬を入手し、攻撃に使おうとしていたとみられると、ドイツ連邦検察庁は説明している。 連邦検察庁は、容疑者3人の名前を「アベド・アル・G」、「ワエル・F・M」、「アフマド・I」と公表した。ドイツの検察当局が、容疑者の名前をファーストネームとイニシャルのみで公表するのは、慣例となっている。 検察によると、3人は1日にベルリンで逮捕されたという。この日は、ユダヤ暦で最も神聖な日とされるヨム・キプルの祭日の前日だった。 3人はその後、ドイツ国家を危険にさらす重大な暴力行為の準備および外国テロ組織に加わった罪で起訴された。 連邦検察庁は3人について、2日に連邦裁判所に出廷する予定だとしている。 連邦検察庁は1日の声明で、逮捕の過程で「自動小銃「AK-47」や複数の拳銃、大量の弾薬などの様々な武器が見つかった」と発表。 「これらの武器は、ドイツ国内のイスラエルあるいはユダヤ人関連施設に対する暗殺攻撃で、ハマスが使用するために用意されたもの」だと付け加えた。 ドイツメディアは、3人はベルリンで武器の受け渡しのために集まったところを逮捕されたと報じている。 独誌シュピーゲルによると、ベルリンでの逮捕と同じころ、ライプツィヒとオーバーハウゼンでも警察による捜索が行われた。 ハマスは声明で、3人がハマスのメンバーだとみられるとする独当局の発表について「根拠がない」と反論。「ドイツ国民のパレスチナ人に対する共感を損なう」ことを目的としたものだと主張した。 また、ハマスはさらに、自分たちの活動範囲は、ハマスがパレスチナの領土とみなす範囲に限定する方針を取っていると付け加えた。 ドイツでは今年2月にも、欧州のユダヤ系施設への攻撃を計画した罪で、ハマス構成員4人が起訴されている。 パレスチナ・ガザ地区を実効支配するハマスは、欧州連合(EU)などからテロ組織に指定されている。 (英語記事 Germany arrests suspected Hamas members over alleged attack plot)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする