他人の家の柿を採った「逃亡の恐れない」高齢女性に長時間手錠…韓国・警察の対応「人権侵害」と判断

【10月06日 KOREA WAVE】逃亡の恐れがない高齢の容疑者に対して警察が長時間手錠を使用したのは、身体の自由を侵害する行為にあたる――韓国の国家人権委員会がこのような判断を下した。 人権委によると、2024年11月、ある女性が「母親である60代の女性が現行犯逮捕された後、派出所で長時間手錠をかけられたのは不当だ」として人権委に陳情した。 この女性は知人の所有と勘違いして柿畑の柿を採取し、現行犯逮捕された。警察は逮捕現場では手錠を使用しなかったが、派出所到着後に手錠をかけたことが確認された。 警察側は「調書作成に約2時間かかったが、その間、容疑者に電話連絡、飲み水の提供、トイレ利用などの便宜を図った。逮捕から約1時間20分後に手錠を外した」と説明した。 しかし人権委侵害救済第1委員会は「容疑者は高齢であり、現場で逃走や暴力の兆候もなかったにもかかわらず、手錠を長時間かけたのは『犯罪捜査規則』や警察庁の『手錠使用指針』に反し、憲法上の身体の自由を侵害するものだ」と判断した。 人権委は特に「警察署内で調べが進められている間は手錠や縄などの使用は解除するのが原則であり、自殺・自傷・逃走・暴行の顕著な恐れがある場合のみ例外的に使用できる」と強調した。 このため人権委は2025年8月6日、該当警察署長に対し、類似事例が再発しないよう職員に周知徹底を図り、手錠使用に関する職務教育を実施するよう勧告した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News

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