日本サッカー協会(JFA)は7日に緊急会見を行い、フランスのパリで児童ポルノ画像の輸入・所持の容疑で2日に逮捕された影山雅永技術委員長(58)の解任を発表した。 影山氏はチリで行われているU―20W杯視察のため経由地パリに向かう機内で児童ポルノを閲覧し、フランスの空港で拘束された。地元紙によれば、公判で「AIが生成した創作物で好奇心で見ていた。芸術的な目的だった」と訴えたというが、フランスの児童ポルノに対する規制は他国と比較しても厳しいことで知られる。実写性のあるCGやイラストなども規制の対象となり、6日にパリ近郊の簡易裁判所で即決審理で執行猶予付きの懲役18カ月の有罪判決。フランス領土への入国禁止10年、未成年者に関わる業務従事禁止10年、性犯罪者名簿への登録を科されたという。 福島県出身の影山氏はJリーグの市原(現千葉)などに所属し、引退後は指導者として岡山の監督などを歴任。昨年、JFAの技術委員長に就任して主に年代別代表の強化や普及・育成に携わっていた。JFAは速やかに代行職を選定する方針だが、少年少女の育成にも関わる統括責任者の逮捕とあって、その影響は計り知れない。 A代表の活動中に発覚したJFA幹部の不祥事。宮本恒靖会長は「サッカー界として許容できるものではございません。ガバナンス、コンプライアンス体制を改めて見直すとともに徹底的に強化、改善を覚悟を持って図ってまいります」と声明を発表したが、W杯優勝を目標に掲げる森保ジャパンの活動にも水を差す形となったことは間違いない。