自身が店長を務めるガールズバーの20代の女性従業員にGPS(衛星利用測位システム)装置を持たせて東京・歌舞伎町の大久保公園周辺で売春させたとして、警視庁保安課は売春防止法違反(管理売春)の疑いで、東京・池袋のガールズバー店長、鈴木麻央耶容疑者(39)=住所不定=と別の従業員の女(21)を逮捕した。 鈴木容疑者は容疑を否認し、女は「位置情報を監視し、立ちんぼしているか店長と一緒に確認しに行っていた」と容疑を認めている。 保安課によると、女性は昨年から店で働き始め、鈴木容疑者から「売り上げが悪い」と怒鳴られ、シャンパンの瓶で殴られるなどの暴力を受けるようになった。給料を渡されず、自宅を解約されて店のバックヤードで寝泊まりさせられ、今年4月ごろから大久保公園周辺で売春の客待ちをさせられていた。 鈴木容疑者らは女性に客との会話を録音させた上、様子を見に行き、女性が休憩していると裏路地に連れ込んで暴行を加えていたという。女性は3カ月で約400人を相手に売春し、約600万円を得たとみられるが、ほぼ全額を鈴木容疑者に送金していた。7月に売春防止法違反容疑で摘発され、警察が事情を聴く中で事態が発覚。女性は「身も心もボロボロで逃げ出す気力もなかった」と話しているという。 鈴木容疑者らの逮捕容疑は5~7月ごろ、女性を店内で寝泊まりさせてGPSで位置情報を監視し、売春をさせたとしている。