社会保険労務士の業務を無資格で行ったとして、大阪府警は20日、大阪市にある税理士法人の代表税理士の男ら2人を逮捕しました。 社労士法違反の疑いで逮捕されたのは税理士法人「池上会計」の代表税理士、池上和弘容疑者(39)ら2人です。警察によりますと、池上容疑者らは6月から7月、社労士の資格がないにもかかわらず、3つの会社からの依頼を受けて、労働保険の年度更新に必要な書類を作成して大阪労働局などに提出し、計約4万円の報酬を受け取った疑いがもたれています。 去年10月に大阪府社会保険労務士会から「税理士法人が無資格で社労士の業務をしている」と警察に相談があり、事件が発覚。警察は今年9月に事務所などを家宅捜索し、関係書類やスマートフォンなど約120点を押収し、捜査を進めていました。 警察は押収した資料から、池上容疑者らが2022年4月から今年8月までの間に、少なくとも約340件の社労士業務を無資格で請け負い、計約400万円を売り上げていたとみています。 池上容疑者は調べに対し、「資格がないのに、顧客に依頼された労務手続きを有償で請け負っていたことに間違いありません」と容疑を認めているということで、警察が詳しい経緯を調べています。