マクロン仏大統領夫人、「実は男性」との虚偽主張に「深い不安」 娘が公判で明かす

(CNN) フランスのブリジット・マクロン大統領夫人(72)が自身は実は「男性」だとの虚偽の主張を拡散したネットユーザーを告訴した事件の公判で、ブリジット氏の娘は28日、性別に関する虚偽の主張が原因で母親は「深い不安」にさいなまれていると証言した。 娘のティファニー・オジエールさん(41)は、公判で証言することが重要との認識も示した。今回の公判では、ブリジット氏の性別に関する「悪意ある発言」(検察)を拡散したとして、10人がオンラインハラスメントの罪に問われている。 オジエールさんは「母が嫌がらせを受けない週はない。私生活でも仕事の場でも、人々は必ずこの話を持ち出す」と証言した。 オジエールさんは母親について、あらゆる写真が「歪められて」ネット上で攻撃材料にされる可能性があることから、着る服や振る舞いに常に気を配らざるを得ない状況だと説明。こうしたネットいじめがブリジット氏の心の健康に悪影響を与えており、精神状態の悪化には医学的な裏付けもあると言い添えた。 オジエールさんは「母は表示されたツイートを読んでいるが、もういやだと言っている」とも明かした。 オジエールさんはブリジット氏の最初の夫、アンドレ・ルイ・オジエール氏との間に生まれた3人の末っ子。ブリジット氏への嫌がらせは家族全体に深刻な影響を及ぼしているという。母は「孫たちまでこの話を耳にしている」ことに打ちのめされており、「どうしたら食い止められるのか途方に暮れている」と訴えた。 今回の公判は、ブリジット氏の弁護士が昨年8月にネットいじめの被害を訴えて行った刑事告訴に関連するもの。告訴を受けて今年2月と3月に逮捕者が出ていた。 検察によると、初期捜査の結果、ブリジット氏の性別などに関する複数の虚偽の主張のほか、大統領との年齢差を指して「小児性愛」と形容する行為も確認された。公判は2日間の予定で行われ、その後に評決が言い渡されるとみられる。 公判にかけられている被告は男性8人と女性2人。選挙で選出された当局者やギャラリーの経営者、IT専門家、教師、不動産管理人、企業経営者などが名を連ねており、いずれも41歳~60歳だという。 有罪となった場合、被告には最長2年の禁錮刑が科される可能性がある。

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