ルーブル美術館強盗事件、容疑者が犯行の「一部認める」供述=検察

Alessandro Parodi [パリ 29日 ロイター] – パリの検察当局は29日、ルーブル美術館からフランス王室の宝飾品8点、推定計1億0200万ドル相当が奪われた強盗事件を巡って逮捕された2人の男の容疑者が、強盗への関与を「一部認める」供述をしていると明らかにした。ただ、盗難品は依然として発見されていない。 この事件は今月19日午前の開館時間中に、フードを被った4人が展示室「アポロン・ギャラリー」からフランスの王冠など宝飾品を強奪した。事件は入場者数が世界最多のルーブル美術館の警備上の不備を露呈した。 ローレ・ベクオー検事は、逮捕された2人の容疑者が上の階の窓を割って美術館に侵入した疑いがあり、共犯の2人は路上で待機していたと説明。「窃盗を指示した人物や盗品受け取り役を含めて、より大規模な犯行グループの可能性も排除しない」と説明した。 また、ベクオー氏は現段階では内部犯行を示すような証拠は確認されていないとして、「宝飾品はまだ私たちに戻っていないが、発見されてルーブル美術館に返還されることを期待したい」と話した。 逮捕された2人の容疑者は、現場に残されたDNAの痕跡から特定された。うち1人は2010年からフランスに住む34歳の無職のアルジェリア人で、空港でアルジェリア行きの旅客便に搭乗しようとして警察に拘束された。もう1人は39歳で、ベクオー氏は加重窃盗事件で既に司法の監視下に置かれていたと説明した。 両容疑者はともにパリ北部の低所得者が多いオーベルビリエの在住だった。

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