「お金を入れなければ、逮捕して捜査する必要がある」などという警察や検事を騙る電話から、高知市の50代女性がおよそ1769万円をだまし取られていたことがわかりました。 高知県警によりますと、10月14日頃、高知市の50代女性の携帯電話に「CICカード」というカード会社を名乗る男から「あなたのクレジットカードが不正に利用されているかもしれない」「警察に被害届を出してください」などと電話がありました。 その後、北海道警察本部のサヤマと名乗る男から電話があり、「カンダセイジのマネーロンダリングに関与していますね」「あなたの口座のお金を調べる必要があります」などと言われ、SNSでのやり取りに移行。 サヤマはビデオ通話で警察官の制服や警察手帳のようなものを見せ、「暗号資産取引所アプリをインストールしてください」「持っている口座内のお金をアプリに入れてください」「お金を入れなければ捜査拒否となって、逮捕して捜査する必要がある」などと言った後、検事のヤマモトと名乗る男に電話が代わり、ヤマモトも「お金を調べるのに暗号資産取引所アプリに講座のお金を入れてください」などと話しました。 女性は指示に従い650万円を暗号資産口座に入金。その後、ヤマモトと携帯電話の画面共有機能を利用して、ヤマモトの指示通りに暗号資産の送金などの操作を行いました。 その後も暗号資産口座に入金しようとしましたが、うまくできなかったため、ヤマモトから「指定する口座にお金を振り込んでください」などと言われ、女性は指定された口座に、6回にわたり919万円を振込。 その後、さらに別の警察官を名乗る男からも電話があり、「逮捕を免れるためには保釈金を支払う必要がある」などと言われ、200万円を振り込み、合計で1769万円をだまし取られたということです。 2025年の高知県内の特殊詐欺による被害の認知件数は87件、被害額はおよそ4億6611万円に上っています。