神戸女性刺殺の容疑者「叫ばれたので刺した」 鑑定留置きょうまで

神戸市中央区のマンションで8月、会社員の女性(24)が後をつけてきたとみられる男に殺害された事件で、殺人容疑などで逮捕された谷本将志容疑者(36)=東京都新宿区=が兵庫県警の調べに対し、「エレベーターの中でペティナイフを出して言うことを聞かせようとしたが、叫ばれたので刺した」などと供述していたことが、捜査関係者への取材でわかった。 神戸地検は9月から、谷本容疑者の事件当時の精神状態を調べるため、今月8日まで3カ月間の予定で鑑定留置を続けてきた。 地検は、鑑定結果などを踏まえ、刑事責任能力の有無や程度を判断し、勾留期限の同11日までに谷本容疑者を起訴するかどうかを決めるとみられる。 谷本容疑者は8月20日午後7時20分ごろ、神戸市中央区のマンション内で、女性の上半身をナイフで数回刺して殺害したとして、同22日に殺人容疑で県警に逮捕された。 県警によると、谷本容疑者は刺したことは認めたが、「殺意を持っていたかはわかりません」と供述したという。 県警は11月14日には、事件の2日前から女性につきまとい行為をしていたなどとして、ストーカー規制法違反などの疑いで谷本容疑者を追送検した。 県警によると、事件当日は女性の勤務先から約50分間、後をつけていた疑いがあるという。 谷本容疑者と女性との事件前の接点はこれまでの捜査で確認されておらず、県警は女性が一方的に狙われたとみている。 捜査関係者によると、女性について「(事件2日前の)8月18日朝に歩いているのを見かけ、好みのタイプだと思って後をつけた」などと話し、「仕事が終わる時間帯に勤務先付近で出てくるのを待ったり、勤務先に出勤するのを見ていたりした」といった説明もしていたという。(原野百々恵)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする