兵庫県立篠山鳳鳴高校でこのほど、全校生徒(384人)を対象に、みなと銀行と県警本部などによる「金融・防犯教育セミナー」が開かれた。成人年齢が18歳に引き下げられ、クレジットカードを保有できるなど、親の同意なしに金融に関するさまざまな契約が可能となったことにより、若いうちから金融リテラシー(お金に関する知識と判断力)を向上させ、金融トラブルに遭わないようにしてもらおうと、同銀行が企画。また昨今、若者による「闇バイト」が社会問題化している現状から、犯罪への加担防止に向けた講話を行った。 県警本部生活安全部少年課阪神北少年サポートセンター所長の位田道俊さん(46)は、「闇バイトは犯罪。一度でも加担すれば犯行グループからの離脱は困難であることを肝に銘じて」と前置きした。 闇バイトを始めるきっかけは、自ら交流サイト(SNS)で「高額報酬」などと検索して応募したり、先輩・知人からの勧誘があるという。犯行グループからの指示で秘匿性の高いアプリ「シグナル」や「テレグラム」をインストールするよう促される。「これらに誘導があったら、高確率で犯罪行為への誘いだと判断してよい」とした。 犯行グループから言葉巧みに個人情報を求められ、身分証などの写真をアプリで送信。「そこで仕事内容(犯罪行為)が明らかにされ、拒否すれば個人情報をもとに脅され、グループから抜け出せなくなる。応募してしまうとあなた自身が脅され、逮捕されるまで犯罪行為を重ねることになる。報酬も支払われることなく、使い捨てにされるだけ」と訴え、「求人情報や募集内容について闇バイトの可能性が疑われたら絶対に応募しないこと。応募後に闇バイトだと気づいてしまっても、迷わず周囲の大人や警察に相談して」と呼びかけた。 また、みなと銀行営業統括部職域ソリューショングループアドバイザーの武田小百合さん(56)が金融リテラシーについて講話。株式や債券、投資信託など資産運用に必要な金融商品について解説したほか、利子や金利に係る単利・複利、クレジットカードの仕組みと、キャッシュレス決済のメリット・注意点などを説明した。 「誰でも、簡単に、多額を稼げるといった、うまい話は世の中にはない。ロー(ノー)リスク、ハイリターンは詐欺だと疑おう。会ったことのない人からの勧誘に乗ったり、知人であってもお金が絡む話は要注意」と語りかけ、「トラブルに遭ったら、クーリングオフの期間なども関係してくるので、速やかに家族や消費生活センター、警察に相談して」と促した。 3年生の生徒は、「闇バイトのことは知ってはいたが、犯罪の具体的な手口を教わることができ、理解が深まった。この先、お金や一人暮らしの不安な気持ちにつけ込まれて、犯罪に手を染めてしまわないよう、きょうの講話をしっかり頭に入れて、気を付けたい」と話していた。