結婚式を目前に控えたある日、彼氏は突然逮捕された。「パイロット」と言われていたが、実は無職だったという。 にわかに信じられず、女性は彼の所持品をあさった。出てきたのは、別の交際相手の影だった。「結婚詐欺?」 挙式はなくなった。そして女性は警察へ行った。 ◇一緒に式場の下見も 交際中の30代女性から結婚式や新居の費用として現金140万円をだまし取ったとして、警視庁玉川署は11日、住居不定、無職の芳沢克哲容疑者(40)を詐欺容疑で逮捕した。芳沢容疑者は女性に「パイロット」と名乗り、一緒に結婚式場の下見までしていたという。 玉川署によると、2人は2025年10月にマッチングアプリで知り合い、翌11月に女性宅で同居を始めた。結婚を前提に女性の両親にもあいさつし、26年4月に結婚式を挙げる予定で会場も予約していた。 芳沢容疑者はパイロットの名刺や仕事用のスーツケースを持ち、LINEで客室乗務員のスタンプを使っていた。女性の元には「(飛行先に)到着しました」というメッセージや飛行機の写真が届いていたという。 ◇同時に別の女性とも交際か しかし2月になり、芳沢容疑者は別の女性に対する詐欺の疑いで逮捕された。その後、さらに別の女性とも交際していることが分かり、挙式予定だった女性は5月に警察へ被害を届け出た。 今回の逮捕容疑は25年12月~26年2月、「挙式の手付金や住宅購入の費用が要る」とうそを言い、東京都内の30代女性から現金140万円をだまし取ったとしている。容疑を認めている。 芳沢容疑者は既婚だったが、実際の夫婦関係は事実上破綻していたという。【長屋美乃里】