9日に肺炎のため死去した中村玉緒さん(享年86)は、太陽のように明るい性格の持ち主だった。バラエティー番組で見せる飾らない姿は多くの視聴者の共感を集め、大のパチンコ好きとしても親しまれた。私生活では苦労の連続だったが、持ち前のパワーを発揮し、新たなことにも挑戦。激動の人生を振り返る。 芸能界きってのおしどり夫婦で知られた勝新太郎さんと玉緒さん。ただ、幾度となく夫婦喧嘩で衝突もした。1971年には勝さんによる一方的な離婚宣言で世間を騒がせた。 離婚を言い放ち、ブラジルに出国した勝さんに代わって、玉緒さんは報道陣の前にニコニコ笑って姿を現し「別れる意思はありまへん」と否定。夫婦そろって会見を開き、勝さんが離婚宣言を撤回したこともある。 その後、勝プロダクションが多額の負債を抱えて倒産。90年には勝さんがハワイの空港でパンツの中にコカインを隠し持っていたとして〝パンツ事件〟で現行犯逮捕。2019年には長男の鴈龍さんが55歳で急死するなど、玉緒さんの生涯は波乱の連続だったが、常に持ち前のパワーで乗り越えてきた。 女優としては、時代劇や映画など数々の名作で好演。95年~2019年に放送された食品ブランド、マロニーのCMも彼女の代表作だ。「マロニーちゃん♪」というおなじみのフレーズは、子供から大人まで定着した。 また、パチンコ好きでもあり、14年のイベントで健康維持法を聞かれると、「3度の食事とおやつを食べること。あとは(趣味の)パチンコで、仕事が休みの日は朝9時半にお昼ごはんのおにぎりを持ってパチンコ店の前に並びます」と告白。 晩年になっても新しいものへの好奇心は絶えず、21年には81歳にしてYouTubeチャンネルを開設。野球観戦を楽しむ姿や自身の楽屋を公開し、視聴者を楽しませた。 転倒して骨折する1カ月前の23年1月にも大映4K映画祭のトークイベントで元気な姿を見せ、「朝食べて、お昼もちゃんと食べています。入院するような病気はしていません」と健康体を強調。 また、インスタグラムも開設したが、22年7月4日、勝さんが玉緒さんの肩を抱く2ショットが最後の投稿になった。