警察官を騙ったり恋愛感情を持たせたりして出雲市内の男女を騙したとして、出雲警察署に2度逮捕されていた住居不定無職の中国人の男(31歳)が6月9日に詐欺と窃盗の疑いで逮捕されました。これで3度目の逮捕となります。この男はトクリュウグループの出し子と見られています。 【1件目の手口はニセ警察詐欺】 出雲警察署によりますと、男は4月8日に詐欺と窃盗の疑いで逮捕されました。 今年2月上旬頃に氏名不詳者と共謀して出雲市に住む70代の男性に山口県警察の警察官を騙って「あなたに逮捕状が出ています」、「あなたの口座の資金調査に協力をするなら逮捕しなくて済む」、「協力しないのならあなたを逮捕して20日間は留置場に入ることになる」などと電話やLINEで嘘を言い、5回にわたって被疑者らが管理する口座に現金を振り込ませて合計3458万6211円をだまし取ったということです。 そして埼玉県内の金融機関が管理するATMから被害金が一部含まれた現金約200万円を男が引き出した疑いがもたれていました。 男らは被害者に自宅のリフォーム用の見積書をFAXで送っていて、怪しまれたら「自宅のリフォームに金が必要なんです」と言うよう入れ知恵。振込先名義も法人の名前にしていました。 男は警察の調べに対し詐欺の疑いについて「日本語が話せないので被害者を騙していません」と否認していて、金融機関から現金を引き出した窃盗の疑いについても「お金を引き出した件は知りません」とこちらも否認していました。 この事件については松江地検が4月28日に、窃盗の疑いは松江地裁出雲支部に公判請求し、詐欺の疑いは関係証拠の内容を踏まえて嫌疑不十分の不起訴処分としました。 【捜査で余罪発覚…再逮捕】 その後の5月11日、捜査の結果、他の事案が発覚し詐欺と窃盗の疑いで再逮捕されました。 出雲警察署によりますと男は氏名不詳者と共謀して、去年9月下旬頃、マッチングアプリで知り合った出雲市内の女性に恋愛感情を芽生えさせ、ネットショップ経営の副業を勧めたということです。 男らはLINEを交換して商品を仕入れる資金の名目で7回、ネットショップの注文上限を引き下げるランクになるための代金という名目で1回、計8回にわたって548万695円を被疑者らが管理する名義がそれぞれ違う口座に振り込ませました。 「まずは注文金額を確認して、そのまま立て替えてお支払いすれば大丈夫だよ。商品がお客さんに届いたらすぐに元のお金と利益が銀行口座に戻るから安心してね」などと嘘をついていたということです。 そして男は東京都の金融機関が管理するATMから被害金の一部である現金50万円を引き出しました。 こうした中、金融機関から女性に対して口座の信頼性について連絡があり、怪しく思った女性が警察署に相談して詐欺が発覚しました。 男は詐欺と窃盗の疑いについて「黙秘します」と話しているということです。 この事件については松江地検が5月29日に、窃盗の疑いは松江地裁出雲支部に公判請求し、詐欺の疑いは嫌疑不十分で不起訴処分としました。 【更に余罪発覚 3度目逮捕】 2度の逮捕はいずれも窃盗の疑いは起訴、詐欺の疑いについては不起訴となっていた男。 その中で6月9日、捜査は続き、更なる余罪が判明。3度目の逮捕となりました。 男は今年3月4日から5日までの間、氏名不詳者と共謀の上、新潟県警察の警察官を騙って出雲市内に住む男性(80代)に「あなたの個人情報が漏れており犯罪に悪用されて様々な人に迷惑が掛かっている」、「早く弁護士を雇って対処しないと大変なことになる」と電話で接触。 「弁護士費用が100万円なので銀行口座を作って早急に振り込んでほしい」とウソを言って被疑者らが管理する口座に現金50万円を振り込ませたということです。 そして東京都内の金融機関が管理するATMから被害金の一部である7万1000円を引き出しました。 出雲市の男性はATMの送金上限があったため要求された100万円のうち、まず半分の50万円を振り込んでいて、もう半分を振り込む予定でしたが家族に話をしたところ怪しさを感じたため警察署に相談、詐欺が発覚したということです。 3度目の逮捕となったこの事件も4月8日の逮捕を発端に取り調べを受ける中で発覚。 男は今回の認否について詐欺の疑いは「わかりません」と否認、窃盗の疑いは「多分私が出金しています」と認めているということです。 それぞれの事件で盗まれた金は全て返ってきていません。 男は日本国内にいて、決まった住居を持たずに国内を転々としていたとみられています。 男と氏名不詳者らは全国の人をターゲットにする中で出雲市内ではこれまでのところ3件の詐欺事件が発覚しています。 警察は男の余罪の有無や共犯者について引き続き捜査を続けています。