捜査対象女性と検事の「不適切交際」 出会うきっかけの公選法違反事件でも「公正さ」に疑念

捜査対象だった女性と性的行為を繰り返し、女性から金品を受け取るなど不適切な交際をしたとして元東京地検特捜部の西田将仁検事が7月29日に懲戒免職処分を受けた。西田検事と女性は国会議員が関与した公職選挙法違反事件の捜査で出会っていたが、この公選法違反事件の捜査自体にも疑念の声が出てきている。 * * * 発端は2023年4月の江東区長選にさかのぼる。この選挙で現金を配って買収したなどとして、東京地検特捜部は同年12月に柿沢未途衆院議員(当時)や秘書を公職選挙法違反の容疑で逮捕、翌24年1月に特捜部は柿沢氏を起訴するとともに、区長選で柿沢氏が支援した木村弥生元区長(当選後に辞職)を在宅起訴するなど、買収側、被買収側合わせて9人を起訴あるいは略式起訴した。 その中で、柿沢氏から受け取った80万円と、木村氏から受け取った100万円が被買収にあたるとして起訴されたのが、元江東区議の板津道也氏だ。 板津氏は現金の受け取りは認めたが、「選挙運動の報酬ではない」と否認し、刑事裁判で争っている。今年2月に出た東京地裁判決では、木村氏から受け取った100万円については有罪として執行猶予つきの懲役刑が言い渡されたが、柿沢氏から受け取った80万円については「選挙運動と対価性があると断定できない」として無罪となった。板津氏はこの判決の有罪部分を不服として控訴している。 板津氏の弁護人はこう話す。 「柿沢氏はすでに有罪が確定し、その判決では、板津氏が受け取った80万円も買収だと認定されている。裁判所は同じ事件で、お金を渡した柿沢氏は有罪、受け取った板津被告は無罪とちぐはぐな判決を出している。さらに、板津氏は控訴したが、検察は控訴せず、このちぐはぐな判決を容認している。こんなデタラメが通っていいんでしょうか」 この公選法違反事件で西田検事から取り調べを受け、略式起訴された木村氏の選挙陣営スタッフの女性がいる。柿沢氏側から40万円を受け取ったとして24年1月に有罪が確定し、略式命令を受けて罰金や追徴金を支払っているこの女性が、西田検事と不適切な交際をしたとされるAさんだ。実は、この公選法違反事件そのものが、Aさんの訴えが端緒になったという。

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