北九州中3殺傷「防ぐ手立てなかったのか」 思い悩む地元住民

北九州市小倉南区の40代男性は4月上旬、我が子が通う小学校のPTAの会合で「もっと活動に関わる人たちを増やしましょう」と呼びかけた。 そんな思いに至ったきっかけは、昨年12月に同区内のファストフード店で起きた中学3年生の殺傷事件だ。1人は命を落とし、もう1人も深い傷を負った。男性は通学路の見守りなど対応に追われながら、沈痛な思いで過ごした。 逮捕された容疑者が近所に住む40代の男だったことも衝撃だった。面識はなかったが、すぐに思いあたった。1年ほど前から「大きな声を出す人」として知られた存在だったからだ。近隣住民との関係はほぼ断たれていたが、「地域で事件を未然に防ぐ手立てはなかったのだろうか」と思うようになった。 ■座談会で強くした思い 今年1月中旬に「事件を繰り返さないため地域で何ができるのか」をテーマとしたオンライン上の「座談会」に参加した。事件現場に近い小学校のPTA会長らでつくるNPOが主催し、自治会役員を務める人や防犯パトロールに携わる人ら20人ほどが参加していた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする