鯖江市内に住む70代の女性が、警察官や検察官を名乗る男らからの電話をきっかけに、現金900万円をだまし取られる特殊詐欺の被害にあったことが分かりました。 警察によりますと4月中旬、鯖江市の70代女性の携帯電話にNTTの職員を名乗る男から「契約している電話が使えなくなる」と連絡があった後、そのまま電話口で警視庁の警察官を名乗る男に代わり、LINEでの通話に誘導されました。 その後、女性の元にLINE通話で複数回の連絡があり「詐欺の容疑で逮捕した者の所持品からカードが押収され、その中の1枚があなた名義のものだった」「あなたが事件の容疑者になっている。このままではあなたの口座がすべて凍結されてしまう」「凍結される前にお金を引き出して私に預けてください」といわれ、鯖江市内の銀行のATMや窓口で複数回にわたって口座から900万円を引き出しました。 女性は指示に従って引き出した現金を紙袋に入れ、自宅敷地内にあるガスボンベの裏に置いておいたところ、持ち去られたということです。 その後、再び指定口座への振り込みを求められた女性が、金融機関で現金を引き出そうとしたところ、不審に思った職員が警察に相談し、被害が発覚しました。 福井県内では、3月から4月にかけて同様の手口で坂井市内の70代女性が800万円をだまし取られる特殊詐欺事件が発生していて、警察が注意を呼び掛けています。