宮城県内の男子高校生をミャンマーの特殊詐欺グループの拠点に連れ去った疑いで県警は7日、29歳の男を逮捕した。 石橋幸典 記者 「捜査員に連れられ、いま男が仙台空港から出てきました」 7日午後、仙台空港に姿を見せた藤沼登夢容疑者(29)。 今年1月、県内の男子高校生を経由地のタイからミャンマーの詐欺拠点へ連れ去った疑いで逮捕された。 これは今年1月、ミャンマー国境にあるタイの空港で藤沼容疑者が宮城から来た高校生を連れ去る瞬間をとらえた映像。 その後、白い車に同乗しミャンマーの詐欺拠点に向かったと見られている。 同じ頃、被害者の家族から行方不明届が出されていた。 警察によると、藤沼容疑者はオンラインゲームを通じて高校生と知り合い、「簡単な作業でお金がもらえる」などとだまして航空券を手配した上で連れ去ったと見られている。 捜査関係者によると、高校生はミャンマーの特殊詐欺グループの拠点で「掛け子」をさせられていたと見られ、「同じ拠点に他に10人ほどの日本人がいた」などと話しているという。 警察は「捜査に支障が出る」などとして認否を明らかにしていないが、ミャンマーを拠点にした特殊詐欺グループの実態について調べることにしている。