岐阜県下呂市の30代男性が4月下旬、警察官になりすました男らに185万円をだまし取られる電話詐欺があり、下呂署は犯行に使われた通話アプリのアカウント画像を公開した。「岐阜県警察」と表記し、ビデオ通話で現金振り込みを持ちかけたという。 署によると、4月26日に警視庁を名乗る男から「あなたの口座で入出金に不正があった。逮捕状を出せるが、先に事情聴取したい。岐阜県警から連絡がある」と男性のスマートフォンに電話があった。 その後、「岐阜県警察 GIFU POLICE」という画面のビデオ通話が入った。紺の上着姿の40歳前後の男が登場。警察手帳のようなものを見せ、「詐欺に使われた紙幣番号と、あなたの資産の紙幣番号を照合したいので振り込んでほしい」などと持ちかけた。 男性は下呂市内のATMから、同日中に2回計185万円を指定先に振り込んだという。 スマホ画面の「岐阜県警察」などの文字は県警ホームページと酷似し、その下には「(わ)」の後に数字が連なっていた。裁判の事件番号を思わせる表記という。 下呂署幹部は「県警はこのようなアカウント画面は作成していない。逮捕状が出ていると電話で言うことも、お金を振り込んでくださいということもない。ニセ電話詐欺を疑って電話を切り、警察署に相談してほしい」と呼びかけている。(荻野好弘)