未成年者誘拐の疑いで逮捕された福島市の男に連れ去られた山形県内の少女は上山市の山間部にある空き家の敷地内でテントの中で死亡した状態で見つかりました。YBCは空き家の持ち主の男性に発見当時の状況を聞きました。 連れ去られた少女が見つかったのは、上山警察署から南東におよそ7キロの山間部にある下生居地区の泥部集落です。 地区の住民によりますと、泥部集落は現在人が住んでいない状態となっていて、時おり、空き家の持ち主が草刈りなどに訪れていたといいます。 テントは集落に入ってすぐの空き家の敷地内に張ってありました。 持ち主の男性は去年9月23日、息子とともに空き家を訪れた際、テントを目撃したということです。 空き家の持ち主「トラックで息子と2人で空き家に来た。家の近くに来たら黒いテントがあった。(Qちょうど目の前に)うん。ここの草が無い所に。(Qこの黒い部分に?)うん。1人か2人用の(小さなテントがあった)息子がクラクションを何度か鳴らしても出てこないからテントの入口を少し開けたら臭いがしたので逃げた」 男性の通報で警察が駆け付け、その後、テントの中から白骨化した遺体と練炭が見つかりました。 持ち主の男性「練炭自殺だと警察から言われた。草が無くなるほどだから死んでから何日か分からないぐらい相当経っていると思う…。かわいそうだ、ここまで来て死んでしまうなんて」 未成年者誘拐の疑いで逮捕された福島市の岸波弘樹容疑者(36)。これまで自殺ほう助などの疑いで福島県で3回逮捕・起訴されていました。 起訴状によりますと、岸波容疑者は去年5月から6月にかけて福島県喜多方市内で宮城県の20代男性と埼玉県の10代男性にテントと練炭を用意し自殺を手助けしました。また、去年7月には、喜多方市内で10代女性にみだらな行為をし、その後、テントの中で練炭に火を付け自殺を手助けしようとしました。さらに、ことし1月、福島県田村市で自動車の中で練炭に火を付け20代女性の自殺を助けたとされています。 警察は、同様の犯行を繰り返していた岸波容疑者が山形市内で誘拐され、上山市内で遺体で発見された県内の少女の死亡にも関与した可能性を視野に調べを進めています。