140回線契約、スマホを詐欺Gに供給か 詐欺容疑で37歳再逮捕

特殊詐欺グループに売り渡すためスマートフォンを不正に購入したとして、警視庁国際犯罪対策課は22日、東京都足立区千住桜木1の会社役員、林明旺(めいおう)被告(37)=組織犯罪処罰法違反で起訴=を詐欺容疑で再逮捕したと発表した。 林容疑者らは国内外の複数の特殊詐欺グループが得た犯罪収益約500億円をマネーロンダリング(資金洗浄)したとみられている。警視庁は、林容疑者らが特殊詐欺グループに警察官をかたるうその電話などで使われるスマホを供給し、資金洗浄を請け負って手数料を得ていたとみている。 再逮捕容疑は2022年1~3月、実態の無い会社名義でスマホ14台(販売価格計約61万円)やSIMカード4枚を契約し、通信事業者からだまし取ったとしている。ほかに37歳と38歳の中国籍の女性2人も詐欺容疑で逮捕された。警視庁は3人の認否を明らかにしていない。 警視庁によると、林容疑者が経営する会社は格安スマホを展開する仮想移動体通信事業者(MVNO)の販売代理店だった。その立場を悪用し、22年1月~24年8月に142回線のスマホ契約を結び、うち55回線を特殊詐欺グループに提供したとみられる。スマホは資金洗浄に利用したインターネットバンキングの口座開設にも使われたとされる。 林容疑者は今年2~4月、SNS(交流サイト)型投資詐欺で得られた資金を洗浄したとして、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)の疑いで逮捕、起訴されていた。【朝比奈由佳】

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