佐野海舟「サッカーやめる考えも」 黒スーツで謝罪会見…留置所で「自分を見つめ続けて」

ドイツ1部マインツに所属する日本代表MF佐野海舟が5月28日、昨年7月に不同意性交の容疑から釈放後、初めて国内での取材に対応し、謝罪した。黒のスーツ、紺のネクタイ姿で現れ、約3秒頭を下げた。佐野は堅い表情で「ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」と話した。 佐野は昨年7月中旬に不同意性交の容疑で逮捕され、同7月下旬に釈放。同8月上旬に不起訴処分となった。23日に行われた日本代表メンバー発表会見では、昨年1、2月のアジアカップ以来、1年4か月ぶりの代表復帰を果たし、「自分の口から話さないといけないと思った。自分1人のサッカー人生ではない。自分に対する賛否はあると思っていますし日本のサッカーのために戦うしかないと思っているので、昨年の自分の行動によってたくさんの方々にご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。サッカー面は言動行動で自分にできることを考えて社会に貢献し続けたいと思っています」と語った。 「日々できることを考えてやっているつもりではあったけどできていなかった。見つめ直した期間を忘れないようにやっていかないといけないと思っている。サッカーができないというのはもちろん思いましたし、自分の行動という面で反省することもありますし本当に自分を見つめ直して考えていたし行動につなげていかないと思っていたので口だけではなくて行動で示していきたい。その気持ちを必ず忘れてはいけないと思っている。自分のためというよりかは関わってくださったみなさんのために自分はサッカーを頑張らないといけない」 また、具体的なことについて聞かれると、「申し訳ないですけど回答することはできない。自分の行動に反省を持っています。認識の甘さはありましたし行動の部分で甘さはありましたし、そこをどう直していくかを考えてやっています」と回答した。 森保一監督とはこの日に対面し、「覚悟を持っていると伝えた。自分に矢印を向けてやり続けたいと思っている」とした。さらに「サッカーやめるという考えはありましたし大事な時期に甘さがあったと思う。サッカーをやるチャンスがもらえた以上は自分もしっかりやっていかないといけない。マインツでサッカーでできるとなった以上やらないといけないと」と葛藤も明かした。 留置所では「自分を見つめ続けて考えていた。当たり前のことをを忘れてはいけないし自分は欠けていたと思う」という佐野。日本代表に復帰するにあたって、「自分の武器というものを出さないといけないと思っているし、自分はここで何も残していないので武器を出していきながら存在を高めていけたら」などと話した。 佐野は昨夏にドイツ1部マインツへ移籍。今シーズンはブンデスリーガ全34試合に先発出場し、リーグナンバーワンの総走行距離393.7キロを記録するなど、注目を浴びた。クラブもUEFAカンファレンスリーグ出場権獲得の6位と躍進し、ほかにもインテンシブラン(2700回)とデュエル勝利数(369回)はいずれもリーグ4位という高水準のスタッツを残した。 日本代表として臨む6月シリーズでは弟の航大(NECナイメヘン)も初招集。またMF守田英正やMF田中碧らが招集外となったため、中盤の要として活躍が期待される。

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