実在しない公益社団法人をかたり、架空の「電柱の非破壊検査」の権利を売るとウソを言い、現金計450万円をだまし取ったとして、4人が逮捕されました。 詐欺の疑いで逮捕されたのは、▼奈良県宇陀市に住む団体役員の中村順子容疑者(75)▼広島市安佐南区高取南に住む会社役員の高月明彦容疑者(82)▼庄原市高野町に住む大工の年盛渉容疑者(70)▼神奈川県川崎市に住む自称フリージャーナリストの齋藤真容疑者(63)の4人です。 警察によりますと、4人は共謀して2020年8月、広島市にある高月容疑者の会社事務所で、県内で会社を営む男性に「国から電柱検査事業の委託を受けている」などとウソを言い、権利金の名目で現金450万円をだまし取った疑いがもたれています。 警察は4人の認否を明らかにしていません。 4人は実在しない「公益社団法人全国非破壊検査協会連合会」を名乗り、「150万円の権利金で市町村の代表になれば、検査に伴い電柱1本あたり1万円の支払いがある」などとウソの話を持ちかけ、お金をだまし取っていたとみられています。 警察は、捜査に支障があるとして、4人の認否を明らかにしていません。 警察には、ほかにも被害相談が寄せられているということで、全国で同様の被害があるとみて、事件のいきさつを調べています。 経済産業省には「国の事業として電柱検査発注を持ちかけて入会金を要求している」と複数の問い合わせがあるということです。これについて、経済産業省は、「一切関わりは無く、公益法人化を進めている事実もない」としています。