あなたの財布は大丈夫? 偽札発見枚数が前年比4倍に急増!「特に旅行者は要注意」なワケ

日々、若者文化や社会問題を研究するトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏。そんな戸田氏が今、注目するのは偽札を巡る問題だった。 今年3月、新宿区のコンビニ店で、飲料品とたばこ1箱(計690円)の購入代金として、偽の新1万円札を使った疑いで、東京都の職業不詳27歳男性が警視庁捜査2課に逮捕された事件がありました。警視庁が容疑者の自宅を家宅捜索したところ、偽造された新1万円札と新5000円札計50枚以上と家庭用カラープリンターが見つかったと報じられました。昨年7月に流通が始まった新札の偽造を巡る摘発は全国で初だといいます。 昭和、平成には大きな偽札事件が起きましたが、2024年7月3日に1万円札には渋沢栄一、5000円札には津田梅子、1000円札には北里柴三郎の肖像が採用された新紙幣が発行されるや、それぞれには最新の偽造防止技術が施されています。特に世界で初めて導入された「3Dホログラム」は、札を傾けることで肖像が立体的に動いて見えるもの。さらには背景に極小のひし形模様を施し、視覚だけでなく手触りでも識別できるようになっています。このような高精度の偽造防止策が講じられていても、簡易的な家庭用プリンターで雑に作られた偽札が世に出回ってしまうというのは、なんとも皮肉な現実です。 警察庁のデータによれば、2024年の偽札発見枚数は2723枚で、2023年の681枚と比較すると、なんと約4倍にも急増。この数値の跳ね上がりは偶然ではなく、新紙幣発行に乗じた偽造犯の暗躍が背景にあるとも見られています。 「偽札の多くは海外で製造され、それが日本国内に流入しているとの見方もあります。コロナ禍明けで人の往来が増えたことも影響しており、その流れに紛れて偽札が入ってきている可能性があるのです。特に海外旅行先で現地通貨を日本円に両替した際などに、知らずに偽札が混入してしまうケースには十分注意が必要です」(全国紙社会部記者)

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