日本ラグビー協会 大学ラグビーの薬物乱用防止徹底へ3つの取り組みを要請

日本ラグビー協会が17日、大学ラグビーにおける薬物乱用防止の徹底について、3つの取り組みを要請すると発表した。公式サイトなどで伝えた。 今月11日に日本協会登録の大学ラグビー部の部員2人が麻薬取締法違反(所持)の疑いで逮捕され、部は無期限の活動休止となった。大学ラグビーでは、23年7月にも同様の逮捕事案が発生。20年からこれまでに薬物乱用にかかわる不祥事が4件発生している。 こうした状況を受け、協会は「すべての大学ラグビー部に対して薬物乱用防止の徹底を図るため、日本協会では以下の取り組みを要請することとしました」とした。 要請内容は「薬物乱用防止に向けた専務理事メッセージの確認」「大学ラグビー部における薬物乱用防止に関するミーティングの実施」「2025大学ラグビーコンプライアンスアンケートへの回答」の3点で、今月29日までの完了を求めた。 そして「ラグビー界から薬物問題を撲滅するために、日本協会、三支部協会、都道府県協会、登録チームが連携しラグビー界全体で取り組む必要があります。三支部協会におかれましては、当通達の趣旨をご理解いただき、すべての大学ラグビー部に周知徹底いただけますようお願い申し上げます」と要請した。 以下は岩渕健輔専務理事からのメッセージ全文。 大学ラグビー部に所属する選手・指導者・スタッフの皆様へ 2025年6月に大学ラグビー部の学生が麻薬取締法違反の疑いで逮捕されました。2年前の2023年7月にも同様の問題が発生しています。国全体に目を向けると、大麻事犯の検挙者数は8年連続で増加し、その約7割を30歳未満が占め、若年層における大麻乱用が拡大しています。 皆さんには、薬物乱用がとても身近な問題であることを再認識していただき、もし薬物問題に接した際には、勇気を持ってラグビー部の責任者や指導者、相談窓口(日本協会、所属大学、公的機関など)に相談して下さい。 皆さんは、大学の代表であり、ラグビー界の代表でもあります。故に、一般の学生より高い規範意識が求められますし、皆さんが思っている以上に多くの人から注目され、期待されています。 薬物に関わることは、自身の未来はもちろん、家族、仲間、皆さんが大切にされているかけがえのないもの全てを失います。一度周囲からの信頼を裏切ってしまうと、これを取り戻すにはとても長い時間が必要になります。 ラグビー憲章で掲げている5つのコアバリュー「品位・情熱・結束・規律・尊重」を常に大切にしていただき、自ら規律を重んじ、品位(インテグリティ)の追求に取り組みながら、ラグビーの価値を守り、高めてください。

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