11月のニューヨーク市長選で民主党からの立候補を目指す、市会計監査官のブラッド・ランダー氏が17日、市内の移民裁判所内で、移民当局の取り締まりを妨害したとして拘束された。裁判所では最近、審理手続きに出頭した移民が当局に拘束される事態が頻発。ランダー氏はこれに対抗しようとしたという。 大規模な抗議活動が起きたロサンゼルスを始め、全米各地では政権が主導する取り締まり強化に反発する動きが広がる。移民が多いニューヨークでも抗議活動が起き、市長選の争点の一つにもなっている。 ■移民を外に連れ出そうと 米メディアの報道などによると、ランダー氏は支援者とともに、審理を終えた移民男性の腕を組んで裁判所外まで連れだそうとし、移民を拘束しようとした移民税関捜査局(ICE)職員らともみ合いになった模様だ。3週間前から同様の活動をしていたという。 ICE側は「職員を暴行し、妨害したため逮捕した」としている。 ランダー氏は同日中に釈放され、ICEへの抗議に集まった人々の出迎えを受けた。報道陣らに「(守ろうとした移民男性の)エドガルドさんは弁護士もおらず、ICEの収容施設にいる多くの人が同じ状況だ。適正手続きが保障されていない」と訴えた。