《ブラジル》「お前の人生終わらせてやる」=画像流出をチラつかせ少女脅迫

「お前の人生を終わらせてやる」――未成年者を含む女性のヌード画像をSNS上に流出させていたとして、18〜24歳の男5人が逮捕され、20万点を超える写真や動画が押収された。容疑者らは出会い系アプリを通じて11〜19歳の被害女性と接触し、信頼関係を築いた上で親密な写真を要求。写真の公開をほのめかして脅迫を繰り返し、一部の被害者には自傷行為を強要していたと1日付G1などが報じた。 摘発作戦は6月30日、リオ州、サンパウロ州、ミナス・ジェライス州、サンタカタリーナ州、バイア州、アマゾナス州、ゴイアス州、ピアウイ州の8州とブラジリアの計21自治体で実施され、160人以上の警察官が動員された。 押収されたデータに記録されていたやり取りでは、容疑者の一人が被害者に対し嫉妬しているかのような態度を見せ、それに対し被害者は「私はあなたと一緒にいた間、誰とも写真や動画のやり取りなんてしてないわ。本当よ。お願いだから何もしないで」と懇願。すると容疑者は「カミソリの使い方は分かるか?お前の人生を終わらせてやる」と発言し、自傷行為を強要するような言葉を投げかけていた。 別のやり取りでは、容疑者が被害者の母親に画像を送ると脅迫し、「お前の頭を踏んづけて、犬の餌を食わせてやるよ」といった暴言を吐いていた。これに対し被害者は「ママは関係ない。画像を流してもいいけど、ママの名前だけは使わないで」と懇願していた。 女性警察のフェルナンダ・フェルナンデス署長によれば、被害者らは画像流出を防ぐため、加害者の名前を体の一部に刻むよう自傷行為を強いられていたという。「押収された映像は極めて衝撃的な内容で、女性蔑視や人種差別的な侮辱が含まれていた。心理的、身体的、性的な暴力がすべてオンライン上で行われ、被害者が飼っていた動物への虐待まで強要されていた。被害者を徹底的に苦しめることで容疑者らは快楽を得ていた」と説明した。 捜査は、16歳の被害者少女の母親がリオ市バイシャーダ・フルミネンセ地区の女性警察署に相談したことをきっかけに始まった。逮捕された一人は空軍所属のペドロ・エンリケ・シルヴァ・ロレンソ容疑者で、被害者に自傷行為を強要する「チャレンジ」への参加を命じ、従わない場合は親密な画像を流出させていた疑いが持たれている。 犯行グループは最初の脅迫の後、アプリ上にオンラインコミュニティを立ち上げ、被害者に対してさらに過酷な「チャレンジ」を強要。被害者の一部はこれに応じたものの、グループは新たに別のSNSグループを開設し、被害者やその家族の個人情報、親密な動画などを公開した。こうした行為は、家族を巻き込んで被害者にさらなる恥辱を与えることを目的としており、16歳少女の母親はその投稿を通じて、娘が脅迫を受けていたことを知った。ロレンソ容疑者は事情聴取を受けたが、黙秘を続けている。 最初の容疑者が特定されたことで、組織の他のメンバーも明らかになり、被害者は少なくとも10人以上確認されたが、実際はさらに多いと見られている。 当局は、流出した画像が金銭的利益を目的に悪用された可能性も否定していない。一部の動画が有料配信プラットフォーム上のライブで収益化されていた形跡もあり、現在捜査が進められている。

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