女性が変わり果てた姿で見つかったのは、病院で診察を受けてから２日後のことだった――。 交際していた54歳の女性Ｓさんに激しい暴行を加えたとして、７月11日に警視庁捜査１課が傷害の疑いで逮捕したのは住所不定・職業不詳の斎藤恵介容疑者（59）だ。Ｓさんは肋骨を複数骨折したうえ、顔面や腹など身体中を打撲。暴行を受けたとされる数日後に死亡が確認された。 「逮捕容疑では、今年２月11日から翌12日にかけ斎藤容疑者が東京都や千葉県内でＳさんを暴行したとされます。12日の夕方、Ｓさんは脇腹に痛みを訴え千葉県内の病院で受診。医師には『（斎藤容疑者と）押し問答になり背中をぶつけた』と説明していたそうです。驚いたことに、病院へは斎藤容疑者がつき添っていました。 Ｓさんが変わり果てた姿で見つかったのは、２日後の14日午後です。自宅トイレで意識を失い倒れているのを、家の管理人が発見。スグに病院へ搬送されましたが、同日中に死亡が確認されました。Ｓさんは頭部にも暴行を受けていた可能性があります。身体には複数のアザがあり、死因は外傷性くも膜下出血でしたから」（全国紙社会部記者） ◆「事実無根です」 斎藤容疑者とＳさんは、２月12日未明から13日午前まで複数のホテルに滞在するなど行動をともにしていた。警察は複数の防犯カメラ映像などから、Ｓさんを暴行したのは斎藤容疑者以外にいないと判断。Ｓさんは以前から知人に「（過去に斎藤容疑者から）暴力を受けていた」と相談していたこともわかっているが、斎藤容疑者は取り調べに対しこう供述しているという。 「事実無根です」 ７月13日の送検で、斎藤容疑者は本誌カメラマンや報道陣を睨みつけるような姿をみせていた。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説する。 「逮捕容疑が事実であれば、容疑者が被害者につき添って病院へ行ったのは優しさからではないでしょう。医師に本当のことを話させないようにする意図があったと思います。暴力を振った相手がそばにいて真実を語れば、後で何をされるかわかりませんから。 今後は医師の証言やＤＶを知人に相談していたとされるＬＩＮＥやメールなどの物証が、捜査の焦点になるでしょう。パートナーから日常的に暴力を受けていたら、決してガマンしてはいけません。放置しても状況は改善されないんです。スグに警察や自治体に相談し、適切な対応を受けてください」 警察は斎藤容疑者とＳさんの間に、どんなトラブルがあったのか詳しく調べている。