東京足立区の商業施設で逃げる女性を執拗に追い回し、顔付近にスプレーを噴射。暴行と器物損壊の疑いで逮捕されたのは埼玉県草加市に住む根岸秀男容疑者(61)。根岸容疑者は「スプレーで目つぶしをしてナイフで刺そうと思っていた。通り魔的なことをやって、長期で刑務所に入りたかった」と供述している。ABEMA的ニュースショーでは、容疑者の過去を知る人たちへ取材を敢行。意外な人物像が明らかになった。 根岸容疑者とおよそ20年の付き合いがある、ビジュアル系シンガー・ソングライターのクロ氏は「僕がバンドをやっていたとき、彼はカメラマンとしていろいろなバンドマンを撮っていたので、ライブハウスで何度も会っていた」「たくさんの方の撮影をしていた。腕前はしっかりしていることは間違いない。『これ根岸さんが撮ったんだな』ってひと目でわかるレベル」と証言。 根岸容疑者はビジュアル系バンドのライブなどを撮影するカメラマンとしてインディーズ界隈で有名だったそうで、クロ氏は「体育会系なんですよ、バンド界って。でもその中でもすごい穏やかな方」と、人柄について述べた。 また、親交のあるほかのバンドメンバーも「ちょっと変わった人。でも決して、悪い人ではない」「誰かの誕生日があったら必ず来ていたし、撮影終わったから、無事終わったから乾杯しようと言って、ビールをおごってくれたりとかするぐらい」と語った。 根岸容疑者と最も親交が深かったというのが、バンドマンのKENZI氏。1991年、惜しまれつつ解散したビジュアル系バンド「かまいたち」のドラマーで、女装ビジュアル系バンドの草分け的存在。ドラム界では東のYOSHIKI(X JAPAN)、西のKENZIと称され、80年代のインディーズバンドブームをけん引した。 根岸容疑者はKENZI氏の専属カメラマンをしていたそうで「2002年から2007年、ずっとこうやって撮っていただいて。ヨーロッパツアーもアメリカツアーも連れて行って、3日にいっぺんぐらい一緒にいた。飲みにも行ったし、家が近かったので。全ライブ写真撮りに来てくれた」と振り返ったKENZI氏は、「僕(雑誌の)対談をやっていた」「氣志團の翔とかLUNA SEAのSUGIZOとか、亡くなったけれどもX JAPANのTAIJIとかの対談も撮ってくれた」と、かつての仕事ぶりについて証言。「僕はお店をやっているので、朝ニュースを観てから寝る。リアルに出ていて、ビックリしました。ショックですよね」 KENZI氏は根岸容疑者について「キレるとなると、そういうことする人なのかな……という感じがある」と切り出すと、「この店でもバンドマンが『お前KENさんの前でだけいい格好して調子乗るなよ』と言ったら『僕はそんなこと思ってない!』とか言って」と、口論があったことを明かした。 今回警察の調べでは、根岸容疑者はギャンブルや風俗通いで多額の借金があったこともわかっている。KENZI氏は「女は好きだった。風俗は確かになって思った。でも僕らといるときは借金もしていないし、ギャンブルもしていなかったし、仲間思いだったけどね」と、当時の印象を振り返った。 さらに、根岸容疑者は2010年ごろに、突然失踪して大騒ぎになったことがあるそう。KENZI氏は「ねぎっちゃん(根岸容疑者)のお母さんが『1週間連絡が取れない』って。そんな人じゃなかった。僕の連絡はすぐ返ってくる人だったので、1週間はおかしいなと思って」と、根岸容疑者の母親から頼まれ警察に捜索願を提出し、さらにSNSを通じて捜索を呼びかけたことも。しばらくすると帰ってきたが、失踪の理由は明らかにはしなかったという。 「『心配してたんやで』って言うてたら、連絡取れないことがまたあった。僕の周りも『KENちゃん2回目も許したらあかんで』って言う感じで。それからは連絡を取っていないが、僕の知っているうちのスタッフが鶯谷駅で見たとか、『目の前で電車の前にいる』って言って、写真を見て『じゃあ生きてたんやな』というぐらいだけれども」と明かした。 (『ABEMA的ニュースショー』より)