人質解放求め大規模な抗議デモ 道路を封鎖、一部でストも イスラエル

(CNN) イスラエル各地で17日、パレスチナ自治区ガザ地区の紛争が始まって以降で最大規模の抗議デモが行われ、人質の解放を求めて人々が声を上げた。 テルアビブの「人質広場」には数十万人が集まり、主催者によれば、抗議デモの参加者は30万人を超えた。 草の根のストライキと広範な抗議活動が行われ、デモ参加者らは政府に対して、ガザに残る人質50人の解放を求めた。 抗議行動は午前6時29分に始まった。これは2023年10月にイスラム組織ハマスがイスラエルに攻撃を仕掛けた時刻に合わせたもの。主催者は一日を通じ、国内各地で数百の行動に100万以上が参加したと主張した。 テルアビブでの主会場では、人質となっているマタン・ザンガウカーさんの新しい映像が公開された。数カ月前に撮影されたとされる映像はイスラエル軍がガザでの作戦中に入手したもの。母親のエイナフ・ザンガウカーさんが解放キャンペーンの一環として公表した。 映像では、ザンガウカーさんは頭をそり、姉妹や共に拉致されたパートナーに向け「会いたい」と語り、知人らに「声をあげてほしい」と呼びかけた。 エイナフさんは会場で演説し、「あなたを抱きしめることも、あなたの声を聞くこともできないことが魂を焼く」と訴え、ネタニヤフ首相の対応を批判した。 エイナフさんは「彼らは最も正当な戦争を無益な戦争に変えてしまった。ネタニヤフ氏が合意を望むなら、包括的な提案を提示し、それに同意すべきだ。そうでなければ、ネタニヤフ氏はただうそをついているだけだ」と述べた。 世論調査では、イスラエルでは戦争終結と引き換えに人質全員を解放する停戦合意を支持する人たちが多数派であることが繰り返し示されている。だが、7月下旬に米国とイスラエルが、ハマスが誠意をもって交渉しなかったとして離脱して停戦協議は頓挫している。 抗議行動はイスラエルの治安閣議がガザ市制圧を決定したことを受けて呼びかけられた。イスラエル軍もガザ市制圧の動きは人質50人の安全が脅かされると警告している。 警察は17日午後の時点で全国で38人を逮捕したと発表した。 イスラエルの労働組合「ヒスタドルート」は参加を見送ったものの、多くのハイテク企業や大学、法律事務所など民間団体がストへの支持を表明。民間でも休暇を取ったり、商取引を控えたりする動きがみられた。

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