【AFP=時事】ドイツ検察は21日、2022年にロシア産天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノルドストリーム」の破壊工作に関与したとして、ウクライナ人の男がイタリアで逮捕されたと発表した。 セルヒー・K容疑者は、「ノルドストリーム1とノルドストリーム2に爆発物を仕掛けた」グループの一員で主犯格だとされる。 長年にわたりロシア産ガスを欧州に送ってきたノルドストリームは、ロシアがウクライナ侵攻を開始してから数か月後の2022年9月、大規模な爆発に見舞われた。 西側主要国は当初、ロシアのしわざだと非難し、ロシアも西側諸国のしわざだと反論した。 独ニュース週刊誌シュピーゲルによると、ドイツの捜査当局はその後、5人の男と1人の女から成るウクライナ人グループが、ヨット「アンドロメダ号」をチャーターして攻撃を実行したと指摘した。 ウクライナ人グループの目的は、ロシアが将来、欧州へのガス販売で利益を得るのを防ぐため、パイプラインを破壊することだった。 検察によると、セルヒー容疑者は21日早朝、イタリアのリミニ県で欧州逮捕状に基づき逮捕された。 セルヒー容疑者と共犯者は、偽造身分証明書を用いてバルト海に面するドイツ北部の港湾都市ロストクでヨットをチャーターして攻撃を実行したとされる。 イタリア警察軍は、49歳のウクライナ人が家族と滞在していたバンガローで抵抗することなく逮捕され、地元の刑務所に連行されたと述べた。【翻訳編集】 AFPBB News