アインシュタイン稲田のSNS乗っ取り32歳男を逮捕 20代男性プロスポーツ選手アカウントにも

お笑いコンビ「アインシュタイン」の稲田直樹(40)らのインスタグラムのアカウントに不正ログインしたとして、警視庁サイバー犯罪対策課は5日までに、不正アクセス禁止法違反の疑いで、住所職業不詳久保智成容疑者(32)を逮捕した。同課によると、黙秘している。稲田らと面識はなく、生年月日などからパスワードを推測したとみられる。 稲田のアカウントを巡っては、昨年、女性ファンに対して、番組の企画と称し性的な画像などを要求したという情報がネット上を駆け巡り、炎上した。同7月に稲田はSNSで「すっごい変な事に巻き込まれました。全く身に覚えがないし、企画を装って変なうそついてまであんな事はしません」と完全否定。警察に相談していると明かしていた。 同課によると、不正ログインの履歴があった時期に、女性のものとみられるアカウントに性的な画像を要求するメッセージが送信されていた。同課は容疑者とメッセージの関連を調べている。 逮捕容疑は昨年7月2日~10月14日、17回にわたって、稲田や20代男性プロスポーツ選手のインスタグラムのアカウントに不正にログインした疑い。 20代男性俳優ら男女4人のアカウントにも不正ログインしたとして、今年5~8月に同法違反容疑で計3回逮捕、同法違反罪で起訴されていた。サイバー犯罪対策課は、少なくとも約70件のアカウントに不正ログインを繰り返したとみている。 逮捕を受け、稲田は5日、SNSで「今回の件はセキュリティー管理を十分にできていなかったことも原因のひとつだと感じています」とコメント。「温かく見守り支えてくださった皆さまに心から感謝」とつづった。 乗っ取り被害者の中で稲田の名前だけが公表されたのは、本人の強い希望という。 事務所関係者は「仕事への影響はそれほどでもなかったが、疑う論調が多く本人も大変そうでした。捜査できっちり判明してホッとしているようです」と話した。 【不正アクセス行為の認知件数 昨年1年間で5358件】 警察庁が発表した「不正アクセス行為の認知件数」は、昨年1年間で5358件。ITジャーナリストの三上洋氏は「不正ログインを警察に相談するケースは少ない。警察が把握しているのは氷山の一角だ」と指摘する。不正ログインの際に多い被害は、クレジットカード番号などの機密情報を盗み取ることを目的とした“詐欺サイトへの誘導”だ。注意すべき点に、三上氏は「推測しやすいパスワードの使用やパスワードの使い回し」を挙げた上で、主な対策に「パスキーの使用」を推奨。指紋認証や顔認証を用いてサービスにログインするため「パスワードを覚える必要がなく、また第三者が不正にログインできないので安全」と、主なメリットを語った。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする