大阪府警は26日、特殊詐欺事件で現場から逃走していたとみられる21歳の男を逮捕しました。 男は関東を拠点とするグループ「中華龍」(ちゅうかりゅう)のメンバーであることを自称しているということです。 詐欺未遂の疑いで逮捕されたのは、住居不定で無職の正木勝エマヌエル容疑者(21)です。 正木容疑者は今年6月、大阪府内の80代女性宅を詐欺グループの1人として訪れ、現金をだまし取ろうとした疑いが持たれています。 警察によりますと女性宅には5月30日以降、「北海道警のサトウ」を名乗る男から「あなたの口座に犯罪に使われたお金が振り込まれている。特殊詐欺事件の犯人として疑われている」、「身の潔白を証明するには口座のお金を引き出して提出して頂く必要がある」などと電話が相次いでいました。 女性は指示通りにATMから現金を引き出し、6月10日には引き出して集めた現金1500万円を紙袋に入れて玄関先に置き、何者かにだまし取られていたということです。 その後、銀行員からの指摘で女性が詐欺被害に気づき、警察に相談。 6月19日にも現金1050万円を玄関先に置くよう指示を受けたことから、警察が「だまされたふり作戦」を実施したものの、車で受け取りに来た男が逃走していました。 捜査の中で静岡県内で逃走車両が発見されるなどし、正木容疑者が浮上したということです。 警察は正木容疑者の認否については明らかにしていませんが、警察に対して正木容疑者は、関東で活動する「中華龍」のメンバーを自称しているということです。 警察は中華龍の活動実態を調べるとともに、背景にトクリュウグループもいるとみて捜査しています。