「黒い影に命令されて犯行に」…女性10人を性的暴行や盗撮か「ゲストハウス経営者」法廷での衝撃証言

「女性たちを次々に誘い込み、毒牙にかけていく様は目を背けたくなるおぞましさである」 裁判長は被告の犯行をこう断罪した――。 9月24日、岡山地方裁判所は準強制性交などの罪に問われている同県里庄町のゲストハウス経営者・武内俊晴被告(51)に懲役26年の実刑判決を言い渡した(求刑28年)。判決によると武内被告は、’18年9月から’22年6月にかけ宿泊客など女性10人に睡眠薬入りの酒を飲ませて性的暴行を働いたほか、浴室の脱衣所に設置したカメラで盗撮をしたとされる。 ◆夜から翌日の午前中にかけ何度も 「岡山県警捜査1課が武内被告を最初に逮捕したのは’22年9月。同年10月には、京都府に住む30代の女性Aさんに睡眠作用のある薬物を飲ませ、性的暴行を加えたとされ再逮捕されています。Aさんが武内被告のゲストハウスに泊まったのは’20年7月と8月の2回。いずれも就寝前の記憶がほとんどないそうです。 被害に遭った女性は他にも複数います。多くの女性が『やめてください』と拒否しても、薬の作用から強く抵抗できなかったとか。なかには、意識が朦朧とする女性を夜から翌日の午前中にかけ何度も乱暴したケースもあるそうです。警察の取り調べに対し武内被告は『やったかやっていないかについては黙秘します』と供述していました」(全国紙社会部記者) 武内被告がゲストハウスをオープンしたのは7年ほど前だ。20年近く空き家だった静かな環境の古民家をリニューアル。1泊2食付きで6000円から、素泊まりなら3000円ほどというリーズナブルな価格設定がウケ、旅雑誌や旅行サイトにたびたび紹介されていた。 「〈女性一人でも安心して泊まれる宿〉という触れ込みで、SNSには風光明媚な画像を多数載せていました。当初から女性の一人客をターゲットにした、計画的犯行だったのかもしれません」(同前) ◆「行動をコントロールできない状態」 これまでの公判で、武内被告は次のような衝撃証言を繰り返し法廷を唖然とさせた。 「繰り返し現れた黒い影に命令されて犯行に及んだ。実行しなければ殺されると思いました」 「薬とアルコールを同時に摂取したので覚えていません。自分の行動をコントロールできない状態だった」 一方、検察側は武内被告の証言を「荒唐無稽な弁解」と厳しく批判していた。 元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が語る。 「被告が荒唐無稽な証言をしているのは、自分に責任能力がないとアピールしたいからでしょう。精神状態や薬の使用を理由に罪を軽くしようという意図があると思います。しかし起訴内容に間違いがなければ、被告は女性への性的暴行目的でゲストハウスを始めたと考えられます。隠しカメラや睡眠薬を用意し計画性もうかがえる。被害者は多数にのぼり、悪質極まりない犯行といえるでしょう」 武内被告は懲役26年の判決を不服とし控訴する意向だという。

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