日本サッカー協会(JFA)は7日夜、視察先に向かう航空機内で児童ポルノを閲覧したとして、フランスの警察に逮捕され、有罪判決を下された影山雅永技術委員長との契約を解除したと発表した。同日の理事会で正式に決議された。後任は未定。委員長代行を置くかも含め、今後協会内で議論するという。 JFAは7日夜、緊急会見を実施。説明によると影山委員長は今月2日、U-20日本代表が出場しているU-20W杯チリ大会を視察するため単独で日本を出発。経由地のパリに向かう航空機内で児童ポルノを閲覧した疑いでパリ到着後の空港で逮捕され、その後、有罪判決を受けた。 JFA側は今月3日、パリからチリに向かう飛行機に影山委員長が搭乗していないことが判明したのを受けて調査を開始。5日に関係各所からの連絡を通じて、経由地のフランスで拘束されていることを認識したという。 JFAの会見には湯川和之専務理事が出席。冒頭では宮本恒靖会長の「サッカー界として許容できるものではない。これまでも取り組んできたものの、今回のことを契機にサッカー界のガバナンス、コンプライアンス体制を改めて見直すとともに徹底的に強化・改善を覚悟を持って図っていく。今一度、JFAの理念に立ち返って行動していく」とのコメントを読み上げた。 その上で「JFAとしては大変遺憾なことだと考えており、お騒がせしていることに深くお詫び申し上げます」と謝罪した。 その一方、影山委員長の認否、逮捕に至った行為、執行猶予の有無、現地報道の真偽などについての詳細は一貫して「プライバシー保護の観点からご説明を控えさせていただきたい」と述べるにとどめた。 複数の現地報道によると、影山委員長はパリ行き機内のビジネスクラスで児童ポルノを見ていたことを客室乗務員に見つかり、通報された。到着後、未成年者の児童ポルノ画像の輸入・所持の疑いで逮捕され、今月6日に裁判所に出廷して審理を受けた。執行猶予付き懲役18か月と罰金5000ユーロの判決を言い渡された。