北海道上川振興局管内に住む50代の男性が、警察官や検察官を名乗る男ら3人に、現金約1490万円をだまし取られました。警察が詐欺事件として捜査しています。 警察によりますと、北海道上川振興局管内に住む50代の男性は、7月25日、携帯電話会社の『セキ』を名乗る男から電話を受け、「あなた名義の電話番号が犯罪に使われています」などと言われました。 さらに、電話の相手が新潟県警中央警察署捜査2課の『カネキ』を名乗る男に代わり、「最近捕まえた犯人の家宅捜索をしたところ、あなた名義のクレジットカードを発見した。クレジットカードを調べたところ、資金洗浄に使われた疑いがあることがわかった。詳しい話は秘匿性の高いSNS上でする」などと説明されました。 その後、男は、SNSに被害者の男性を誘導。 新潟地方検察庁の『コンドウ』を名乗る男から、通話やメッセージを介して「あなたに逮捕状が出ている。本当に資金洗浄に関わっているかどうか調査するため指定の口座に振り込んでください」などと言われました。 男ら3人の話は全てうそでしたが、男性はこれを信じ、当日、現金100万円を振り込んだということです。 さらにその後も、資金調査・保証保釈金などの名目で、重ねて現金の振り込みを要求された男性は、7月から10月にかけて、43回に渡って合計約1490万円の現金を振り込み、騙し取られました。 11月3日、被害者の男性が「10月25日以降、犯人側とSNS上で連絡がつかなくなった。不審に思い相談にきました」と警察署に相談して事件が発覚しました。 警察によりますと、誘導されたのは、「Shignal(シグナル)」というSNSだったということです。 警察は詐欺事件として捜査を進めるとともに、「警察官が逮捕をほのめかして、調査費用などの名目で現金を振り込ませることはありません」と注意を呼びかけています。 また、詐欺が疑われる連絡があった場合には、すぐに警察相談専用電話「#9110」に連絡するよう呼びかけています。