東京大大学院での共同研究を巡る汚職事件で、贈賄容疑で書類送検された一般社団法人「日本化粧品協会」代表理事(52)は、2024年12月に取材に応じた際、収賄容疑で逮捕された同大大学院教授佐藤伸一容疑者(62)らから繰り返し接待を求められていたとし、「断ったら自分の首を絞める」などと話していた。 同協会は23年4月から、大麻草に含まれる植物性カンナビノイドに関し、皮膚疾患への有効性などを調べる共同研究を大学の「社会連携講座」として同容疑者らと行った。 代表理事は「教授に嫌われて講座ができるわけがない。研究は医者にさせないと無理だ」と述べ、接待費は個人の口座と同協会の経費から捻出したと説明した。 警視庁捜査2課は、代表理事が共同研究で得た成果で商品を販売し、利益を得る目的があったとみている。 文部科学省は16年、産学官連携による共同研究に関するガイドラインを策定。「大学等と企業が、互いを対等なパートナーとして認識し、本格的な連携を行うことが重要」と明記した。 大学と共同研究を進めるある企業は、両者のパワーバランスについて「費用を負担をしているので、(自社が)そこまで低い立場だと思っていない」と話す。共同研究をする大学の付属病院と取引がある別の企業は「一般的に大学側にパワーバランスが偏っていることは否定できない」と漏らした。