殴ったり投げ飛ばしたりして意識不明の重体…“母親の知人”が5歳の男の子に振るった暴力の“構図”

3月1日朝9時すぎ、千葉県警船橋署から送検のために姿を現した男は、長身でサイドを短く刈り上げた短髪のイカツイ風貌だった。鋭い眼でカメラを見るが、動じるような気配はまったくなく、悠然と歩いていた──。 2月28日に東京都・中央区の5歳の男児に暴行してケガを負わせた傷害の容疑で逮捕されたのは、船橋市の自称フリーター・佐々木祐一容疑者(36)だ。 「佐々木容疑者は2月27日の午後3時〜5時半ごろ、船橋市運動公園で男の子の頬を殴ったり、投げ飛ばしたりするなどの暴行を加えて頭蓋内出血などのケガを負わせた疑いです。搬送されたとき男の子は意識不明の重体でした。 佐々木容疑者が119番通報し、駆けつけた消防が『救急搬送した男児の両頬にあざがあり、呼吸があるが意識がない。加害の可能性がある』と警察に通報したことから逮捕に至ったものです。 佐々木容疑者は男の子の母親の知人で、事件当時は男の子を一人で預かっていました。調べに対しては、『相撲や柔道のようなトレーニングをしていたらケガをしてしまった。事故だと思っています』と容疑を一部否認しているようです」(全国紙社会部記者) 佐々木容疑者と男の子の母親の間柄は「知人」としか発表されていないが、幼い子供を一人で預けるほどだから、佐々木容疑者はそれなりに信頼されていたのだろう。だが、5歳の男の子を相手に何のためにどんな“トレーニング”をしていたのだろうか。 過去には母親の交際相手や知人が、子供に暴力をふるって最悪の結果を招いてしまった事件は多い。 ’22年1月には、岡山県岡山市で病院に搬送された当時5歳だった女の子が死亡。女の子は搬送の直前まで、布団でぐるぐる巻きにされていた。それだけでなく母親(当時34)とその交際相手(当時38)が、しつけと称して日常的に暴力を振るったり、食事を与えないなどの虐待をしていたことも明らかになった。交際相手の男は逮捕監禁致死罪で懲役14年、母親は「率先してやったわけではない」と、起訴内容を一部否認したが、懲役10年の判決を受けた。 また、’18年の3月に東京・目黒区で5歳の女の子が死亡した事件では、日ごろから食事をさせなかったり、ベランダに放置するなどの虐待を続けていた両親が保護責任者遺棄致死で逮捕・起訴された。女の子は母親の連れ子で、父親とは血がつながっていなかった。 この事件では女の子が大学ノートに書かされた「もうおねがい ゆるしてくださいおねがいします」という“反省文”も見つかり、多くの人の涙を誘った。裁判で父親は懲役13年、母親は同8年の判決を受けている。 母親の知人や交際相手が子供に暴力を振るうケースについて、児童問題に詳しいライターは次のように指摘する。 「こういったケースは、児童虐待の現場では珍しくありません。海外の研究では『マザーズ・ボーイフレンド・リスク』と呼ばれ、血縁関係のない男性が家庭に入ることで子供への暴力のリスクが高まると指摘されています。 ただ、今回の事件では母親と容疑者の関係性がはっきりしておらず、継続的な虐待というより、突発的なトラブルの中で暴力に発展した“傷害事件型”のケースの可能性もあります。いずれにしても、大人が子供を一時的に預かる場面で暴力が起きるリスクは軽視できません」 大人が非力な子供を暴力で虐げることを許してはならない。

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