『田鎖ブラザーズ』真犯人への鍵を握る”2文字” ドラマPが岡田将生と染谷翔太にだけ「犯人が誰か伝えた」意図を考察

岡田将生と染谷将太がW主演を務める『田鎖ブラザーズ』(TBS系/毎週金曜午後10時〜)の第1話が17日に放送された。すでにネットでは多くの真犯人の考察が始まっている。筆者はこれまで、制作会社でのドラマアドバイザー、多くのプロデューサーにインタビュー、テレビ雑誌で多くの現場に入り、小道具などの美術も見た経験がある。それにプロデューサーの新井順子氏の作風をまじえ、ドラマ内の事件を考察し、作品が提示する”謎を解くヒント”についても考えたい。 【以下、作品のネタバレを含みます】 同作は、31年前の両親殺害事件の犯人を、自らの手で追うため警察官となった兄弟の姿を描く新井Pによるクライムサスペンス。2010年4月27日に殺人事件の時効は廃止されたが、わずか2日の差で時効成立になってしまった同事件の真相に、刑事の兄・田鎖真(岡田将生)と検死官の弟・田鎖稔(染谷将太)が迫っていく。 第1話では、この兄弟がひき逃げ事件を追うことになる。捜査をしていくなか、被害者が身元を偽って生活をしていたことが判明。さらに弟・稔からのヒントで、被害者をひいたのが野上昌也(近藤公園)と分かり、逮捕される。野上は、警察に通報せず、その場での示談で終わらせ、ひき逃げではないと主張していた。だが、質屋で元新聞記者の足利晴子(井川遥)の情報から、被害者は過去に、野上の長男を自殺に追い込んだ人物だということが分かる。この事件の動機に“復讐”の2文字が浮かび上がる、という内容だった。 新井Pといえば、映画『ラストスマイル』や、TBSのドラマ『アンナチュラル』『MIU404』『最愛』などを手掛けたクライムサスペンスの名手。その作風には、いくつかの傾向がある。 まず、考察性の高い緻密なサスペンス構造。次にキャラ同士の関係性で引っ張る物語作成。そして人間ドラマを核にした社会派エンタメ。そして何より、「伏線」がシーンの片隅や小道具、ちょっとしたセリフなどに込められていくこと──。 特に井川遥のシーンには注目してもらいたい。これは新井Pの常套手段で、井川演じるキャラの証言や記憶が、事件解決の鍵となりやすいからだ。実際、この第1話でも、井川演じる晴子の調査から、どんでん返しが。単なるひき逃げではなく、野上に殺害の意図があった可能性が浮かび上がっている。物語の縦軸となる、兄弟の両親殺害事件の犯人探しにも、この晴子が大きくかかわる可能性があるので、今後も注視した方が良いだろう。 そして、次に注目したいのが、やたらと「2日」という言葉が強調されてセリフに入っていること。わずか2日の差で時効成立になってしまった主人公たちの両親殺害事件だが、第1話中の別の事件では、具体的な数字ではなく、「時効直前」「ぎりぎり」といったニュアンスの言葉が用いられていた。 ……と、いうことは、だ。この「2日」という具体的な数字が重要な意味を持っているように感じられる。つまり、両親殺害事件の真相や、事件解決の糸口に、この「2日」が重要な意味を持つ可能性がある。かつて殺人罪に原則25年という時効があった時代は、理屈上「犯人が日本にいない期間は、カウントされない」などがあった。こうした「穴」を本作も突いてきそうに思える。そうなると、各キャラクターの言動から、それを匂わせるシーンが必ずあるはずだ。

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