東南アジアの内陸国・ラオスで児童を買春した疑いで、日本人の男が現地当局に拘束されたことが分かった。 * * * 地元警察などによると、拘束されたのは50代の男。ラオス北部の世界遺産の古都・ルアンプラバンの宿泊施設で昨年12月、現地当局に拘束された。男は、当時12~16歳の女児・少女の計3人と約2週間にわたり宿泊施設に滞在し、買春した疑いがあるという。 なかでも地元警察が重視しているのが、1人が12歳だったことだ。ラオス刑法では、18歳までの未成年者との対価を伴う性交は犯罪となり、12歳以下の児童との性行為は「児童強姦」等の厳罰の対象になる。 「ラオスでの日本人の児童買春は、依然として深刻な状況にあります」 そう話すのは、人身売買や子どもの虐待などの社会問題に取り組む認定NPO法人「かものはしプロジェクト」(東京)のラオス事業担当者だ。 この担当者は今年3月、ラオスの首都・ビエンチャンを訪ね、児童買春の実態把握のため視察および現地関係者へのヒアリングを行った。昨年11月に続き、2度目の訪問だ。 ラオスでは、2010年代前半から児童買春を目的に訪れる日本人が増えていった。貧困が深刻な同国では、経済の悪化や近隣国の取り締まり強化の影響を受け、売春業者が未成年の少女を集め、海外からの買春客を引き寄せた。 ビエンチャン市内には、普通のバーやマッサージ店、ホテルを装った場所に「置屋」があり、そこで子ども相手を含めた買春が行われる。 ■摘発とネットのあいだで──調査が示した「見えなさ」 ただ、日本側では、昨年6月に在日ラオス大使館が「ラオスでの児童買春は国外犯として日本の児童買春・児童ポルノ禁止法の対象となる」とする異例の注意喚起を出し、同8月にはラオスで少女を買春した男が児童買春・児童ポルノ禁止法違反などの容疑で逮捕されたりして、取り締まりの目が厳しくなりつつある。ネット上でも、ラオスでの児童買春をした場所や値段などに関する情報交換は減っていた。そうしたことから担当者は、日本人の買春者は減っているのではと予想していた。 実際に訪問してみると、昨年11月の訪問時と同様、韓国人と中国人の買春者が多いという印象を受けた。一方で、日本人とみられる買春者の姿は確認されなかった。ただ、現地で活動しているNGOなどに話を聞くと、児童買春が「減った」と話す人はおらず、「全体で見ればむしろ増えている気がする」と言われた。 ビエンチャン市内のクリニックで働く関係者からは、「性病不安」を抱え訪れる50代、60代の日本人観光客が今も一定数いると聞いた。 「特に最近は、SNSを介した情報交換やマッチングアプリによって直接やり取りするケースが増え、外からは見えにくくなっているのだと思います」(かものはしプロジェクトの担当者) 加えて、注目を集めたビエンチャンでの取り締まりが強化されたことで、地方で売買春が行われるようになった可能性もあるという。今回、男が拘束されたルアンプラバンも、ビエンチャンから約300キロ離れている。 買春の値段は、日本円で数千円から1万円程度。年齢が低ければ低いほど、値段は高くなる。