日々、若者文化やトレンド事象を研究するトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏が本サイトで現代のトレンドを徹底解説。今回は手軽に稼げると話題の“スキマバイト”について深堀りする。 若者から主婦、高齢者にいたるまで、幅広い層に注目されている「スキマバイト」。その名の通り、空いた時間にサクッと働ける新しいスタイルのアルバイトです。 『タイミー』などに代表される、専用アプリの登録者数はわずか半年で1300万人以上も増加し、現在では2800万人を突破したといいます。 その背景には、働き方への価値観の変化が色濃く影響しているんです。 私の独自取材でも「スキマバイトを利用する理由」について、さまざまな声が上がりました。 「子供が学校に行っている2時間だけ働けるのがありがたいです。短時間の希望だと通常のバイトでは雇って貰えないので、スキマバイトに頼っています」(40代主婦) 「以前は長時間勤務がつらくて働くことに消極的でした。でも今は週に2〜3回、1〜2時間だけ働くようになって、生活のリズムも整ってきました」(50代女性) 「大学も始まり、生活が一変。ただでさえ環境の変化が激しいので、その日限りのバイトで人間関係構築のストレスを最大限減らしています」(20代大学生) スマートフォンのアプリを立ち上げると、「ランチタイムの洗い場スタッフ」「倉庫内軽作業」「居酒屋ホールスタッフ」など、その日に働ける案件がずらりと表示されます。これがいわゆる“スポットワーク”。応募期間はカウントダウンで表示され、応募したらすぐに働ける仕組みになっています。 面接どころか履歴書も必要ないうえ、仕事によっては即日報酬を受け取れるため、利用者が急増しているんです。