去年5月に行われた大分市の指名競争入札で、予定価格を業者に漏えいして落札させた疑いで自民党の山本卓矢市議会議員ら3人が逮捕されました。 山本容疑者は去年5月に大分市が発注した2件の公園除草業務委託の指名競争入札を巡って、市の職員から非公表だった予定価格を聞き出し、市内の業者に伝えて落札させた疑いが持たれています。 今回、山本容疑者とともに公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕されたのは、大分市で造園業を手がける株式会社ヒロセの代表取締役の廣瀬幸一容疑者(85)と、取締役で娘の阿南美幸容疑者(59)です。 廣瀬容疑者らは、山本容疑者を通じて入札の予定価格を不正に入手して落札した疑いがもたれています。OBSが市に対し情報公開請求して開示された資料では、事件の舞台となった2つの入札の予定価格は、それぞれ321万8600円と318万100円。ヒロセの落札率は、いずれも99%を超えるものでした。 事件の舞台となったのは、大分市都市計画部公園緑地課の入札です。職員以外に知りえない予定価格を山本容疑者に漏らしたことについて、都市計画部の後藤哲秀部長が取材に応じました。 ――入札情報を漏らしているということですけど? 「その辺のことは全然まだわからないんですよ」 ――職員が勝手に自分の判断で情報を漏らすことはあり得るんですか? 「そこも分かりません。無いと思うんですけど」 ――あなたが決済権もある事件ですけど? 「内容が分かりませんのでちょっと控えさせて下さい」 また、足立市長は出張で不在のためコメントはありません。広聴広報課は「市民の皆様にご迷惑とご心配をかけ深くお詫び申し上げます。状況把握に務めるともに捜査機関に対し全面的に協力してまいります」としています。 警察は山本容疑者の自宅など関係先を家宅捜索したほか、市の職員に話を聞くなどして裏付け捜査を進めています。