ローマの公園で母子の遺体発見、ギリシャで米国籍の男を拘束 テレビ番組への情報が手掛かりに

ローマ(CNN) イタリア・ローマ市内の公園で赤ちゃんとその母親の遺体が見つかった事件で、視聴者から人気テレビ番組に寄せられた手掛かりがきっかけとなり米国籍の男がギリシャで拘束された。 ローマ検察は13日に発表した声明で、ギリシャ・スキアトス島で、地元警察がイタリア国家警察と協力して、新生児の殺害とその母親の遺体を隠蔽(いんぺい)した疑いで、米国人を特定し、身柄を拘束したと明らかにした。母子の遺体は今月7日にローマのドーリア・パンフィーリ公園で発見されていた。 国家警察によると、遺体で見つかった女児は生後6~10カ月とみられ、公園の茂みの下で発見された。 数時間後、この公園で遊んでいた子どもが黒いごみ袋の下から突き出た腕を発見した。その後、20代後半から30代前半とみられる女性の全裸遺体が見つかった。 DNA鑑定の結果、女性は女児の母親だった。警察が明らかにした。 女性の死因は初期の解剖では特定できず、外傷も確認されなかった。一方、空腹状態だった女児には絞殺の痕があったという。 身元が分からないため、警察は母親の広範囲に彫られたタトゥーの写真を公開。行方不明者を扱う人気番組で紹介され、視聴者には情報提供が呼び掛けられていた。 番組には多数の情報が寄せられ、市内の複数の炊き出し施設で母子が目撃されていたほか、ローマ中心部の広場で女性と男が口論するのを見たという証言もあった。 警察はその口論の現場に出動して男の身元を確認していたが、当時は逮捕に至らなかった。この情報から男の特定が進んだが、女性の身元は確認されなかった。 番組の放送後、頭部から流血した男が女性と女児のそばに座っているとされる写真などが浮上した。 米連邦捜査局(FBI)も男のクレジットカードとSIMカードの追跡に協力した。ローマ警察が明らかにした。 容疑者の身元はイタリア側では公表されていないが、イタリアとギリシャのメディアは実名で報じている。男が訴追されるまでCNNは名前を報じない方針。 警察は16日、CNNに対し、女性と女児の身元はいまだ確認できていないと明らかにした。ギリシャで拘束された米国人が女児の父親かどうかをDNA鑑定で調べているという。

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