大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒がトリプル主演を務める水9ドラマ『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』(テレビ朝日系)が、8月20日に第7話を迎えた。 今回の事件の犯人は、半グレ集団のリーダー格・海堀真矢(深水元基)。これまでで最も手強い犯人を、伊垣(大森南朋)や名波(相葉雅紀)らSSBC強行犯係が追い詰め、捜査一課の青柳(松下奈緒)が落としにかかる。 特に伊垣と青柳が前のめりになっているのは、殺されたのが娘の美里(今濱夕輝乃)の学校教師・町沢(マギー)という点にある。町沢は自主的に繁華街を夜回りし、中高生を厳しく指導するほどの熱血教師だった。美里も一度、町沢から指導を受けており、美里をはじめ多くの生徒から町沢は嫌われていた。人が亡くなっているにも関わらず、SNS上で裏アカを使って陰口を叩く、その中の一人が美里だった。 美里は、母の青柳は家では決して捜査のことを話さないため、自ら父の伊垣をデートに誘い、事件のことを探ってくる。教師が殺された状況に笑顔でいる、そして恥じらいもなくSNSに悪口を投稿していることを明かす娘に、伊垣はカッとなり「最低だな」「恥ずかしいよ」と叱ってしまうが、即座に「もう会ってくれないかも……」と頭を抱え後悔している姿が、可愛げがありユニークだ。 取り調べを担当するのは青柳。八重樫(遠藤憲一)が見守る中、海堀の口車に乗らないよう、慎重に聴取を進めていくものの、巧みなごまかしと侮辱するような発言に、とうとう青柳は机を強く叩き立ち上がる。そこに「そんな怖い顔、せっかくの美人が台無しですよ」とさらに煽る海堀。青柳の唇はぷるぷると震え、堪忍袋の緒が切れる寸前だ。 捜査一課は決定的な証拠を掴むことができずに海堀を逮捕することができなかった。しかし、SSBCのオシントシステム(一般公開されているあらゆる情報を収集・分析し、独自の情報を得る手法)を使い、事件の起こった同日に行われていた花火大会の動画をSNSからかき集め、そこから海堀の犯行の瞬間が映った動画を発見。それでもなお、フェイク動画だと白を切る海堀だったが、ついに犯行を自供する。「俺のメンツを潰すやつは絶対に許さない」という理不尽な理由に、伊垣が海堀の胸ぐらを掴み拳を振り上げるが、「また同じことを繰り返すの」と青柳が止めに入る。伊垣と青柳は美里に、町沢は教え子を反社会勢力から抜け出させるためにたった一人で立ち向かった“いい先生”だと言い聞かせ、もう一度デートの続きを始めるのだった。 喧嘩するほど仲が良いとはよく言うが、回を増すごとに元夫婦としてだけでなく、刑事としてもコンビネーションが良くなってきている印象の伊垣と青柳。「なんでまたSSBCが」「もういい加減にして」と青柳の口癖となりつつあるセリフを伊垣が先に言ったり、青柳が伊垣に仕立てに出たりと、2人の笑顔も確実に多くなってきている。 第7話を締めくくるのは、名波と久世(佐藤浩市)が酒を酌み交わすシーン。お馴染みになりつつある小料理屋「まえだ」にて、久世の新たな過去が明らかになる。久世は県警で本部長を担当していたあとに、警視庁に戻り初代組対部長、つまりは組織犯罪対策部の部長を務めていた。名波の素振りから察するに、組対でのことは久世にとっては触れてほしくはない過去のようだが、久世は「ある意味、あの時のあの事件が今の俺を作ったんだ」とニヤリと笑う。そして、印象的にインサートされる女将・しず(白川和子)の存在。第5話では「あの事件を解決するためにもですね」(名波)、「あの犯人は絶対逮捕せねばならん」(久世)とも話していたが、その全貌がもうすぐ明らかになっていきそうだ。