鳥取県米子市から全国に飛躍したパチンコ店運営会社「デルパラ」の社長などが、7月の参院選で特定の候補者を当選させるため、従業員に投票を促して金銭を渡す約束をしていたとして逮捕されました。 鳥取県警や警視庁などの合同捜査本部に、公職選挙法違反の疑いで逮捕されたのは、パチンコ運営会社「デルパラ」の社長・李昌範容疑者と幹部社員で米子市の小西悌之容疑者、境港市の佐々木章子容疑者などあわせて6人です。 鳥取県警や警視庁などの合同捜査本部によると、李容疑者らは7月の参院選で自民党の比例代表候補だった阿部恭久氏を当選させるため、従業員60人に対し阿部氏への投票を促し報酬として「残業代」の名目で現金3000円から4000円を渡す約束をした疑いがもたれています。 阿部氏は、全日本遊技事業協同組合連合会の理事長を務めているパチンコ業界のトップで、参院選では8万8000票余りを獲得したものの落選しました。 李容疑者らは全国のパチンコ店の店長に対し、実際に阿部氏に投票した投票用紙を撮影して店長から本部に報告をさせるようにしていたということです。 合同捜査本部は、6人の認否を明らかにしていませんが、全国で250人以上に報酬の約束をしていた疑いがあるとみていて、さらに捜査を進めています。 デルパラは、鳥取県発祥のパチンコ店チェーンで県内の6店舗に加え、全国1都6県で合わせて25店舗を展開。2023年、本社を米子市から東京都内へ移しましたが、現在も本社機能の一部は米子市の事務所にあるということです。