兵庫県警に殺人容疑で逮捕された谷本将志容疑者(35)が3年前、神戸市中央区の別の女性につきまとってマンションに侵入し、首を絞めるなどして有罪判決を受けていた。5年前にも同区で別の女性につきまとった疑いで逮捕されており、ストーカー行為を繰り返していた疑いがある。 裁判記録などによると、谷本容疑者は2022年1月以降、路上で見かけた20代女性に一方的に好意を抱き、オートロックのドアを開けた女性に続いて同区のマンションに繰り返し侵入。エレベーターに一緒に乗り込んで動画を撮影するなど約5カ月にわたりつきまとった。 5月下旬には、マンション内で待ち伏せし、女性が帰宅した際に室内に押し入り、首を絞めるなどして約3週間のけがを負わせた。容疑者は当時、神戸市内に住んでいた。 谷本容疑者は、傷害やストーカー規制法違反などの罪に問われ、神戸地裁で同年9月に懲役2年6月の有罪判決を受けた。判決では被害者の感情を省みない行動に「思考のゆがみは顕著」と指摘。「再犯が強く危惧されると言わざるを得ない」と言及されたが、反省の態度を示しているなどとして5年の執行猶予が付いた。その後、判決は確定し、現在は執行猶予中だった。 一方、谷本容疑者は20年11月にも同区で、帰宅する別の20代女性につきまとったとして、県警に県迷惑防止条例違反容疑で逮捕されていたことが判明。この際も、面識のない女性に複数回つきまとった疑いが持たれていた。 【おことわり】殺人容疑で逮捕された谷本将志容疑者(35)は過去に、別の女性へのストーカー行為や首を絞めたとする傷害罪に問われ、有罪判決が確定するなどしています。人権上の配慮から前科や犯罪歴は慎重に取り扱う必要がありますが、重大事件の背景を伝えるために記事にしました。