10月のある日、記者の携帯電話に突然、見知らぬ番号から電話がかかってきました。番号の末尾は「110」です。 かつて大手新聞社で、某県の警察担当だったときは、毎日、県内の警察署に電話をかけまくる生活を送っていました。 その習慣から、パブロフの犬のように「110」に反応してしまい、疑うことなく電話に出てしまいました。 「警視庁捜査2課のキダといいます」 電話口の男性は、ベテラン声優のような落ち着いた声で名乗りました。しかし、この"警察官"を名乗る人物は、思いもよらぬことを言い出したのです──。(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)