「反戦歌」のストリート歌手、秩序違反行為で拘留刑も ロシア

【AFP=時事】ロシアの裁判所は29日、禁止されている反戦の曲を歌ったとして罰金刑を科した18歳のストリートミュージシャンに対し、さらに2件の罪で拘留刑を言い渡した。 「ナオコ」というステージ名で知られるダイアナ・ロギノワさんは今月、禁止されているロシア人歌手モネトチカの戦争に反対する曲などを歌ったことで逮捕された。モネトチカはすでにロシアを離れている。 28日に罰金刑を科されたロギノワさんはそのまま釈放される予定だった。しかし、すぐに再拘束され、29日に「軽微な秩序違反行為」などでさらに13日の拘留刑が言い渡された。 ロシアの人権監視団体「OVD-Info」の広報担当者は、ロギノワさんとバンドメンバーらが現在「拘留の連鎖」に巻き込まれていると述べた。検察が軽微な罪を次々と適用し、対象者を常に拘束状態に置く手法だと説明した。 「これは理論上、無期限に続く可能性がある。残念ながら、法律にはこうした行為を制限する規定がない」とAFPに語った。 ロギノワさんの逮捕を受け、彼女と所属するバンド「ストップタイム」を支持する動画がSNSに多数投稿され、他の若いストリートミュージシャンたちも罰金や収監のリスクを認識しつつ、公然と連帯を表明している。 ロギノワさんは30日の判決を前に支持者たちに向けて感謝の言葉を述べ、ロシアのメディアに「多くの人が私たちの味方です」と語った。地元メディアによると、バンドのギタリストとドラマーも今月初めに拘束され、現在も当局の管理下にある。【翻訳編集】 AFPBB News

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