滋賀県長浜市の民家の冷凍庫から女性の遺体が見つかった事件で、滋賀県警は23日、女性を殴ってけがをさせたとして、この家に住む親子2人を傷害容疑で再逮捕した。県警は女性が死亡した経緯を調べている。 再逮捕されたのは無職の岩瀬浩一郎(72)と、同居する息子で長浜簡易裁判所事務官の龍彦(49)の両容疑者。県警は2人の認否を明らかにしていない。 県警長浜署によると、遺体は堺市東区の野中まりこさん(当時53歳)。署は今月3日、野中さんの夫の秀紀容疑者(63)と岩瀬容疑者ら親子を死体遺棄容疑で逮捕していた。容疑者らは親族関係だった。 岩瀬容疑者ら親子の再逮捕容疑は2020年8月下旬~9月上旬、自宅で野中さんの頭や顔、背中を拳で複数回殴り、全治約2週間のけがをさせたとしている。野中さんは当時、岩瀬容疑者らの家で同居していたという。 その後の調べで秀紀容疑者が、20年9月7日ごろに野中さんが死亡しているのに気づいていたことが判明。岩瀬容疑者ら親子が殴ったとされる時期の直後だったが、署は暴行と死亡の因果関係は不明としている。司法解剖でも死因は明らかになっておらず、県警は捜査を続ける。 大津地検は23日、秀紀容疑者を死体遺棄罪で起訴。岩瀬容疑者ら親子を処分保留とした。【長谷川隆広、礒野健一】